カフェ・お店

【移転】ちゃんとしてるのに普段着になじむ!シャツ職人さんがつくるシャツのお店「COMMUNE」。

※こちらのお店は、2020年5月に移転しました

【COMMUNE/滋賀県彦根市】

シャツ職人さんが手がけるシャツを、いつもの普段着に。
滋賀県彦根市にある「COMMUNE(コミューン)」は、こだわりのシャツ専門店です。
観光地の中で、ふいに見つかるとっておきのお店。
行きつけのシャツ屋さんを作りに、彦根まで出かけてみませんか?

作った人がちゃんとそこにいて、シャツが大好きな人も
初心者でも、相談しながら選べる。
「COMMUNE」は、そんな街のシャツ屋さん。

全て手作りだから、時には手を動かしながら、
それでも何を聞いても気さくに答えてくれる店主の久米勝智さん。
ここでシャツを作る理由、ご自身のものづくりについて聞いてみました。

大きな入り口とミシンが目印!
ズラリと並ぶこだわりシャツがお出迎え

COMMUNE外観

彦根城からキャッスルロードを歩いた先にある、四番町スクエアの一角。
お土産屋さんや飲食店が並ぶ中、その風景にすっと馴染むように
1軒のシャツ屋さんがあります。

入口ミシン

どこかな?と看板を探す前に、通りに面したガラス窓からミシンと作業台が目に入ります。
ここに違いない!と扉を開けると、店主の久米勝智さんが気さくに迎え入れてくれました。

COMMUNE店内

ぐるりと見渡せる店内には、メンズ・レディース合わせて5つのサイズが揃うシャツと、
オープンな作業スペース。

COMMUNEボタン用ミシン

作業台の上にある機械は、ミシン2台のみ。
このシンプルな作業台で、全ての工程をされるというから驚きです!

「生地を縫うのより、こっちのボタンホールを作るミシンの方が大きいんですよ」
と教えてくれる久米さん。
「これ1台使ってこーんな小っちゃいとこしか縫えへん!」と、笑いながら話す表情からは、
シャツに対する愛情があふれ出ていました。

「日常のユニフォームという感覚でシャツを着てほしい」

COMMUNEシャツ

「COMMUNE」のシャツは、生地の裁断からボタン付けまで、全て手作りで仕上げられています。

「なぜシャツなんですか?」という質問に、
「日常生活って作業の連続だと思うんですよ」という久米さん。

「掃除をしたり料理をしたり、むしろ仕事中よりもたくさんの作業を
しているんじゃないかと思うぐらい。
だから、日常のユニフォームという感覚で着られる服、カジュアルだけどきちんとした、
動きやすい服を作りたいと思ってシャツ作りに行き着いた」
と原点を振り返ります。

COMMUNEシャツディスプレイ

普段シャツを着ない人からは、よく「似合わないから」と言われるけれど、
きちんとサイズを測って、ゆったりしたのがいいかピッタリめがいいか、
どんな生地にするのか話して選べば、合うものは必ずあります!
という久米さんの心強い言葉から、この場所で、自分に合う1枚を探してみたくなりました。

なぜ、今、手作りなのか?

圧倒的に大変なのに、手作りをする理由について教えていただきました。

例えば、型紙は着る人の骨格や運動量を考えて作らないと、
腕が上がらなかったり伸ばせなかったりする窮屈なシャツが出来てしまう。
裁断は布目を目で追いながら真っすぐに通さないと、洗う度に生地が歪んで
長く着られないシャツになってしまう。
工場で大量生産の製品を作っている人も、大半の作業を機械でやっている人だって
「こういう風にできたらいいな」というものづくりの理想はあるはず。

僕はそれをやっています。

そして「このやり方は、この土地だからできる」と久米さんは続けます。

COMMUNE生地

大都市では難しいバランス。
作り手も、生地屋さんもお客さんも、みんな横並びで誰が上でも下でもない。
生産者同士や、作り手と買う人がお互いの考えを半分ずつ持ち寄って成り立つのが、
この土地ならではの良いところです。

COMMUNEボタン付け

そんな話を聞いている間に、久米さんの手の中でくるくるとボタン付けが完了していました。

学生時代から大の洋服好き!次の世代へも繋げたい情熱と知識

COMMUNEシャツずらり
学生時代から洋服が大好きで、高校生の頃はアルバイトでお金を貯めて東京に服を買いに行ったり、
雑誌をチェックしては店舗に電話して現金書留で買い物をしたりしていたといいます。
「高校生が、現金書留ですよ!」と笑う久米さん。
確かにその情熱はすごいです!

そこから洋服のセレクトショップをやりたいな、と思うようになり、
そのためには服の構造や仕組みを知っておくのが良いだろうと、
東京の服飾専門学校に進学されたそうです。
当時、シャツを専門に作りたいと思ってもその技術を十分に学べる環境がなかったことから、
帰省の度に滋賀を通り越して、京都にあるシャツの専門店に通い、
制作をする上での疑問点などを解決していったそう。

だから今も、「お客さんだけじゃなく、服作りを目指す学生とかにどんどん話しに来てほしいです」
という言葉が出てくるのは、当時の経験があったからです。

「僕は住むところで作りたい。」
久米さんのものづくりへの想い

COMMUNE久米さん

もともと、「COMMUNE」のある滋賀県彦根市が地元だという久米さん。
この場所に工房を構えて8年になるそうです。

洋服を作って売るなら、滋賀県じゃなくてもっと都会の方がいいんじゃないですか?という質問に、
「僕は住むところで作りたい。どの場所でものづくりがしたいかというのは、
どこで生活したいかと同じことです」
という答えが返ってきました。

住む土地や建物と、関わる人が自分のものづくりに影響を与える。
その影響によって、自分がどういうものを作りたいと思うかは変わっていく。
環境によってものづくりへの目線も変わるし、その目線を通して
自分がどう生きるかを考えたい、と言う久米さん。

そして「街の定食屋みたいなシャツ屋」がやりたいと言う。

COMMUNE看板

まずここに1枚のシャツへの入り口があって、見て聞くうちにもっと知りたくなって、
「いいな」から「欲しいな」へと変わる。
擦り切れたら直してもらいながら何年も着続け、その間も、ずっと側にいてくれる。
時には新たな刺激も運んでくれたり。

そんな「街の定食屋」みたいな行きつけのシャツ屋さんを作りに、
彦根まで出かけてみませんか?

<文:林 由佳里 写真:亀口美穂>

(記事公開日:2016年9月20日 最終更新日:2020年9月15日)
※2020年5月に新店舗へ移転しました。この記事は移転前のお店の紹介となります。
※下記の詳細情報は新店舗のものです。

『COMMUNE』の地図を見る

彦根駅から車で約10分

滋賀県彦根市彦根市大藪町1835

→大きい地図で見る

「COMMUNE」の店舗詳細

住所
滋賀県彦根市大藪町1835【→地図】
TEL
0749-26-2027
営業時間
午前11時~午後7時
定休日
水曜日・木曜日
公式サイト
https://www.shibo-seisakusyo.jp/
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