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近江商人×デザイン思考で滋賀を語る!第2弾@大阪をレポートします!

【イベントレポート:滋賀移住セミナー@大阪】

大阪駅直結のグランフロントで開かれた、
滋賀を発信するイベント『三方よしとデザイン思考』。

前回は東京で開催されたこのイベント。
メンバーと内容がさらに濃くなった今回の大阪開催も、
大盛況となりました!

このイベントのコンセプトは、
「良いデザインを考えると、滋賀にたどり着く」。
近江商人のモットーである”三方よし”の考え方と、
今、巷で話題の”デザイン思考”について、
参加者も一緒に考えるプログラムです。

なんとなく聞いたことのある
“三方よし”という考え方と、
これまたなんとなく聞いたことのある
“デザイン思考”というワード。

そんな意外な組み合わせと、
滋賀で活躍するパネラー陣に注目が集まります。

では早速、参加できなかった方にも
内容の核心が伝わるレポートをお届けします!

パネラーの4人はこんな人!

デザイン思考と滋賀について語る4人はどんな人なんでしょう?
一人ずつ、まずは自己紹介から始まります。

1人目は立澤竜也さん。

(株式会社バンアンドアーク代表取締役/隣町パーラー経営責任者 立澤竜也氏)

立澤さんは、“地域を動かすエンジンを作る”
というコンセプトの元、昨年 米原駅前にオープンした
「隣町パーラー」の企画をはじめ
『Yahoo!ふるさと名品オブ・ザ・イヤー』銀賞に選ばれた「orite米原」や、
「恋する空き家プロジェクト」など、
面白そうな企画を次々と手掛けていらっしゃいます。

立澤さんの言葉で、印象的なものをいくつかご紹介。

「だささ・違和感が後味に」
(『KOMETUBU』や『orite米原』のネーミングのエピソードより)

「周りに強く反対されるアイデアであるほど、心の中ではほくそ笑んでいます」

「都市部より地方の方が圧倒的に仕事が多い」

グラフィックデザインが専門の立澤さんですが、
地方では課題の多さに対して、人材が圧倒的に
足りていないと言います。

そのため、都市部に対して仕事が細分化されず、
プロジェクト全体のコンセプト作りからWEBサイト制作まで、
全体像と中身に深く関われることができるのです。
それこそが、立澤さんが感じる”地方で働く魅力”なのだそう。

2人目は『しがトコ』の亀口です。

(しがトコ編集長/コピーライター 亀口美穂)

大阪府堺市から、結婚・出産を機に滋賀へ移住。
住んでみて初めて分かった滋賀の魅力を
もっと多くの人に伝えたい!という想いから、
このWEBサイト『しがトコ』を夫婦で立ち上げました。

“自慢したくなる滋賀”をコンセプトに、
地元のライターと共に、日々、滋賀を練り歩いています。

また、SNSを通して集まった写真をリアルで展示する
「等身大の滋賀展」や、昨年話題となった
「石田三成のWEBサイト」なども手掛けており、
滋賀の魅力を可視化する活動を行っています。

“ありのままの滋賀”に魅力を感じている亀口は、
こんなことを皆さんにお伝えしました。

「滋賀は蛇口から出る水が飲めます。それって結構大事なこと!」

「毎日、滋賀の自然の美しさに感動しています。
琵琶湖ってカラフルなんです!!」

「身の回りにあるものをシンプルに受け止める」

大阪出身で、実際に滋賀に移住してきた人ならではの視点。
“よそ者”だからこそ気付ける滋賀の魅力は確実にあるんだと思います。
それが、「しがトコ」の原動力にもなっているんですね。

3人目は深尾善弘さん。

(一般社団法人滋賀人共同創業者/一般社団法人RCF 深尾善弘氏)

現在は、高齢社会対応型のまちづくりをするCCRCプロジェクトの
現地コーディネーターとして、
近江八幡市内のコミュニティ活性化などを担当。

個人的な活動として、
“なんとなく外に出ていくけれど帰ってくるのが
大変な状況をどうにかしたい”という想いから、
東京で若者を中心とした滋賀ネットワーク「滋賀人」を設立。

県内での起業プログラムの運営など、
長期的なスパンでの人の循環をつくる
活動をされています。

深尾さんの熱い言葉の数々はこちら!

PDCAの時代は終わり。これからはDO、DO、DO、DOの時代です

地方の魅力は、不確実性・コミュニティの広さ・面白い人に出会う確率が高いこと

東京はインプットする機会が多いけれど、地方はアウトプットする機会が多い

そして最後は、
このイベントのファシリテーター北川雄士さん。

(株式会社いろあわせ 代表取締役 北川雄士氏)

これまでの経験で培った「組織づくり」「採用・人財開発」を
活かして、滋賀を元気にしたいとUターン。
2015年、「株式会社いろあわせ」を設立。

日々の疑問を語り合える場づくりとして
「ぶっちゃけ!(仮)」というイベントを約100回も開催。

高校で進学だけではない進路を高校生に伝える活動や、
シャッター商店街でビジコンを企画したりなど、
地域で活躍する人を増やすべく奔走されています。

趣味で始めた紙芝居おじさんとしても活躍中。
それが時々仕事になったりもするのだとか。

滋賀で活躍する個性豊かなパネラー陣の話は、
聞いていてワクワクするものばかり。
会場の皆さんも身を乗り出して、頷きながら
聞かれていました。

“デザイン思考”が求められるのは時代の必然?

自己紹介を終え、続いてはデザイン思考について学ぶ時間に。

前回のイベントに参加された、
デザイン思考の第一人者・博報堂の岩崎博論さんのお話も交えながら、
北川さんが説明をしていきます。

「デザイン思考とは、クリエイティブやデザインの
マインドセットのやり方を体系的に示したもの。
成熟化した社会の中で新しい価値を作っていかなければいけない今、
世の中では皆が創造的になることが求められています。」

「自分たちが儲かって、相手に必要なものを提供し続ける方法は
限界にきています。」

新しい概念が流れてくる背景には、
要因として「既存のやり方での行き詰まり」があります。

日本では高度経済成長が終わり
皆がある程度の満足を感じているため、
これが欲しいというピンポイントでの欲求は
買う側からは出てこなくなったのが現代。

また日本は、世界で最も早く超高齢化社会を迎えた
課題先進国でもある。
そんな中で求められているのが、”デザイン思考”なのです。

“分析思考”から”デザイン思考”へ

ここからは、従来の方法であった“分析思考”から
”デザイン思考”へということを、具体的に掘り下げていきます。

従来の分析思考のステップは、

『分析・分解→優先順位付け→機械的に解決』

既に問題が明確である場合の解決策に有効で、
答えを導くことに向いています。

一方でデザイン思考のステップは、

『観察から仮説をつくる(発見)→仮説を元に発想する(統合)
→意思決定者の心を動かす(ストーリー)』

これは、未知の機会の創造や問いを見つけることに向いています。

さらに掘り下げてまとめると、
以下のようになります。

<1>「論理・合理性→直観や発見(観察を通じて新しさの芽に気づく)」

例:
入れ替わりの激しいコンビニの商品を外から見て、
どうして今これが置かれているのか等を考えてみる

<2>「分析・アナリシス→統合・シンセンサス(異なる要素を統合して新しいものに)」

例:
PC×携帯=iphone
いちご×大福=いちご大福
カレー×うどん=カレーうどん

このような組み合わせは日常に溢れていますが、
分析思考が得意とする市場分析からは生まれてきません。

<3>「数値→物語・ストーリー(新しいことを周囲に伝えていく)」

立澤さんは言います。

「ストーリーがないと、斬新なデザインも
その瞬間だけで終わってしまいます。
長く馴染むためには、ストーリーが必要です。
そして、ただただ斬新なものを作るのであれば、
東京の方が得意!!
長く馴染むデザインを考えるには、
地方はとても面白い場所です。」

デザイン思考について共通イメージができてきたところで、
次は近江商人についてです。

“近江商人”の教えから現代風に解説!

近江商人については様々な取材写真を交えながら、
亀口が語ります。

近江商人は、全国で商売をするので、
各地域に溶け込み、信頼を得て、
受け入れてもらわなければなりません。

そこで核として大事にされたのが、以下の3つ。

<1>三方よし(売り手にとっても、買い手にとっても、社会にとってもよいもの)

現代的な言い方をすると、地域とのつながりや信頼、
社会貢献を大切にする心。

<2>おかげ様(商いは仏の道:商いが信仰心や道徳心の実践の場所。)

現代的に言うと、信仰心や理念、本質を大切にする心。

<3>始末してきばる(単なる節約ではなく、モノの効用を使い切ることが
真にモノを活かすことにつながる。楽しくエコ。エコが芸術に。)

現代では、発想力、想像性、教育につながります。

また、上記の他にも、”先義後利”(相手にとって得なことが、
自分にとっても得になる)という考え方や、
“つつしみ十カ条”など、さまざまな教えが大切にされてきました。

近江商人についてもっと深く、美しい写真と共に学びたい方は、
亀口が取材した『近江商人さんぽ』をご覧ください!

近江商人とデザイン思考って似ているのか!?

ここまで読んでくださったみなさん、どうでしょうか。

近江商人の考え方とデザイン思考って、
似ていると思われましたか?

北川さんは言います。

「近江商人は現在でいう、
ソーシャル、ユーザーファーストを
もっと自然に実現しながら商売を
行っていたのではないでしょうか。

そしてそれは、デザイン思考へとつながっていきます。
そういう意味では、デザイン思考は何も新しいものではなく、
古くから大事にされてきたものを大切にすることを
思い出させてくれる概念なのではないでしょうか。」

立澤さんも、亀口も、深尾さんも、
皆さんターゲットを考えるとき、
ユーザー目線を特に大切にしていると言います。

orite米原をつくる際には、
徹底的に地元の方にお話しを聞いたり、
実際に様々な展示会等へ販売に出向き、
一人ひとりの声を聞くことを大切にしていました。
そういったリアルの地味な活動が、
WEBサイトの認知度アップにつながっていきます。」

また、しがトコのターゲットイメージは、
亀口の友人の”やぶちゃん”です。

やぶちゃんとは、エコやエシカル、
自然や農業にアンテナがある都会に住む女性。
亀口がしがトコの記事を書くときには、
いつも”やぶちゃん”に刺さるかどうか、を意識しています。

深尾さんは、
「イベントを企画した際、参加してくれた人が
何かしらの行動を起こしてくれなければ、
そのイベントは失敗だと思っています」
と語ります。

滋賀で活躍する皆さんは、自然とユーザー目線を大切に、
ユーザーファーストを実践されているんですね!

バランスが取りやすい、魅力的な『地方での暮らし方』

近江商人とデザイン思考についてのお話が一通り終わったあと、
北川さんから地方で働くことについてのメッセージが。

「今日の登壇者は滋賀という地方で
自分らしく仕事と向き合っています。

都会の方が給与の平均が高いなどのデータや
確率論は、丁寧に見れば無意味です。
滋賀にも大阪にも、世界で戦える技術力を
持った会社や、年収1,000万以上出すという
会社はたくさんあります。

しかし、滋賀(地方)にしかないのは、
自分で大切なものを決める人生です。

地方には、家族や趣味、仕事などの
バランスが取りやすい環境があります。

人と比較したり、競争することが好きであったり、
得意な人は都会に向いています。
自分の価値観があり、自分で捨てるものを決められる人は、
幸せ度が高く、地方での生活も楽しめると思います。」

このメッセージは、参加者の方の心に大きく響いたようで、
皆さんが大きく頷く姿が印象的でした。

さらに、北川さんとしがトコと共同で、
『しがトコはたらく』も近日中にリリース予定です。
(Twiiter: @shigatoco_work

聴くだけでは終わらないのが、今回のイベント!
グループにわかれて、参加者も自分の想いをシェアします。

学生、デザイナー、ダブルワークを考えている方、
移住を考えている方、大学の先生など、
本当に様々な立場の方が参加されていて、
多様な意見が飛び交いました。

参加型イベントで、意見がどんどん出てきます!

前回のイベントでも好評だった、参加者も参加できるシステム
『コミュニケーションボード』。
今回のイベントでも、もちろん登場です。

参加者は話を聞いたり、メモをとりながら、
手元のスマートフォンから質問に答えたり、
つぶやくことができます。
“つぶやき”はスクリーンにリアルタイムで映し出され、
その話をもとに、登壇者たちが話を進めていきます。

今回は、さらに進化したコミュニケーションボードの試作品が登場!
専用のアプリケーションで、付箋風に投稿が表示。

せっかくなら、動画で見てみましょう。
「みなさんは、米原駅で降りたことはありますか?」

木原晶子さんの投稿 2017年3月11日

「ない、ない」「ある!!」
「酔っぱらって終電で降りた」
「ゲーセンのゲームみたい」
などなど、参加者の皆さんから自由な発信が続々と!
すごーい!おもしろーい!

これは、北川さんの『いろあわせ』と
滋賀県を拠点に新しいデジタル技術を使った
企画提案制作などを行う『myna』との共同リリースしたアプリ。

“地方だから出来る働き方の魅力”を
実感できる瞬間でした。

立食形式の交流会で、アットホームに意見交換!

この後は軽い食事が運ばれ、交流会がスタート。

近江商人やデザイン思考についての意見交換をされたり、
実際に滋賀へ移住される方の紹介があったり、
当日リリースされたコミュニケーションボードで盛り上がったり。

予想を上回る方に来ていただいた
大人数でのイベントでしたが、
終始アットホームな雰囲気で笑顔が絶えませんでした。

「そろそろ終了で~す!」という合図と共に、
4時間以上に及ぶイベントが終了!

最後に皆さん一緒にパシャリ。

参加してくださった皆様、
本当にありがとうございました!

またどこかで会える日を楽しみに。

(文・梅井茉実香/写真・川瀬智久)

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