【長浜曳山まつり/滋賀県長浜市】
滋賀に春の訪れを告げる「長浜曳山まつり」。
みなさんはこの祭りをご存知でしょうか?
豪華絢爛な曳山の舞台の上で
子どもたちが“歌舞伎”を披露する
全国でも数少ない伝統行事。
2016年には「ユネスコ無形文化遺産」にも登録され、
世界からも高く評価されています。
滋賀県民なら知っておきたい、
その知られざる魅力とは!?
今年、現地で祭りを見守った
“現役東大生”の歴史系VTuber・パンダ店長に教えてもらいました!
この記事の目次
「歴史系VTuber パンダ店長」とは?

長浜曳山まつりって、なぜ世界に誇れるの?
そんな視点で祭りを案内してくれるのが、
歴史系VTuber「パンダ店長」。
可愛らしいパンダの姿で活動していますが、
その正体はなんと現役東大生!
現在、東大生・東大卒メンバーによる
3人組YouTubeチャンネル「喫茶ヒストリエ」の一員として、
ディープで面白い歴史コンテンツを発信しています。
パンダ店長が解説する
「江戸時代の滋賀県(近江国)の歴史講座動画」は、4.1万回再生を記録!
歴史好き界隈で注目を集める、新進気鋭Vtuberです。
滋賀にルーツを持ち、
幼少期から県内の歴史スポットを巡ってきたというパンダ店長。
“滋賀愛強め”なパンダ店長の解説とともに
曳山まつりの魅力を紐解いてみましょう!
【1】曳山まつりは秀吉を映す鏡

___祭り誕生のきっかけは、長浜ではおなじみ、あの、豊臣秀吉ですよね!
おっしゃる通り!
秀吉は、天正2年(1574)頃、長浜城築城とともに長浜の城下町を整備しました。
のちに男子出生を祝って町民に砂金を振る舞い、
その砂金で曳山をつくったことが始まりといわれています。
そこから400年以上も途絶えることなく、曳山まつりは
地元の人たちによって守り継がれてきたことになります。
長浜って、街全体に“秀吉の記憶”が染み込んでるんですよね。
まちを歩いていると、ひょうたんの馬印や秀吉像がいたる所にある。


単に“歴史上の人物”というより、
今も長浜のアイデンティティの一部として生き続けている感覚があります。
ある意味、長浜曳山まつりって“秀吉を見ている祭り”なんです。
【2】伝統を受け継ぐ「子ども歌舞伎」

___祭りを語る上で欠かせないのが、“子ども歌舞伎”。
子ども役者に選ばれるのは、地元の12歳までの男の子たちですが、
実際にご覧になっていかがでしたか?
演目は、忠義や親子愛などをテーマにした古典作品が中心。
5歳くらいの子が、現代語訳なしで古典のセリフを身体に入れてるわけですよ。
しかも、それを300年以上たった令和の時代も続けている。
これって、かなり高度な文化継承だと思うんです。
単に“子どもの演芸”ではなく、
地域全体で文化を受け継いでいく仕組みそのものというか。
長浜の文化度の高さを感じますよね。
ちなみに今年の公演では、
途中でセリフが飛んでしまい、思わず涙を流す子も。
それでも最後までやり切った姿に会場から大きな拍手がわき起こり、
まち全体がひとつになった瞬間はさすがに感動しましたね〜!
【3】曳山は動く美術館

___長浜の曳山は、“動く美術館”とも呼ばれるほど
美術的価値が高いことで知られていますよね。
特に注目したいのが、曳山の後ろを飾る「見送り幕」です。
今年の出番山だった翁山(おきなざん)の見送り幕「二人の武将図」は、
16世紀後半にベルギーで制作されたタペストリー(壁掛)が使われているんです。
国の重要文化財にも指定される超貴重な品で、
現在は保存のために、実際にはレプリカが飾られていますが、
その圧倒的な存在感には驚きました。
歴史的に見ると、長浜って物流と商業でかなり栄えた町なんですよね。
北国街道が通る陸路の利便性に加え、豊臣秀吉が整備した琵琶湖の水運、
そして「楽市楽座」をはじめとする大胆な経済特区政策。
これらがかみ合い、長浜には人・モノ・富が爆発的に集まったんです。
だからこそ、400年以上前の時代に、
海外の装飾文化を取り入れることができた。
曳山の豪華さって、単なる派手さじゃなくて、
当時の町衆の財力と美意識の結晶なんです。
装飾の細かい部分まで見ていくと、
“長浜って豊かな町だったんだな”というのが伝わってきますね!
【4】知る人ぞ知る「朝渡り・夕渡り」

___子ども役者たちが衣装を身にまとい、町中を練り歩く「朝渡り」と「夕渡り」。
あまり知られていない行事ですが、パンダ店長はご覧になったんですよね!
朝渡りは、朝7時には現地に到着してスタンバイしてました!
役者たちを間近で見ることができるので、
じつはマニアの中では人気の行事なんですよ。

特に夜、提灯の明かりに照らされながら進む“夕渡り”は、
まるで昔の長浜にタイムスリップしたような没入感があります。
面白いのが、曳山まつりって
観光客のためだけのイベントじゃないところなんですよ。
例えば朝7時台から行われる行事って、当然ほとんど観光客はいないんです。
でも、ちゃんとやる。
つまりこの祭りって、“見せるため”というより、
町の人たち自身のための祭礼なんですよね。
そこに、400年以上続いてきた理由がある気がします。
【5】長浜に来たなら楽しみたい「まち歩き」

___9日間にわたって、毎日さまざまな行事が行われる長浜曳山まつり。
パンダ店長も、1日15時間以上滞在して祭りを見守ったと聞いて驚きました!
本当はもっと滞在したかったんですけどね。
終電の時間があったので泣く泣く帰りました(笑)
祭りだけじゃなく、“町ごと楽しめる”のも長浜の魅力。
長浜って、何時間でもいられるくらい散策するのも楽しいんです。
例えば、僕が幼い頃から通う和菓子屋さんの「親玉本店」。

200年以上の歴史があって、
曳山まつりをずっとそばで見守ってきた老舗です。
名物の「親玉まんじゅう」は地酒を使った少し大人な味で、
散策で疲れた体に沁みる程よい甘さなので、おすすめです。

親玉本店
住所:滋賀県長浜市元浜町22-33
営業時間:8:30〜18:00
定休日:不定休
公式サイト:https://oyadama-nagahama.com/
もっとじっくり曳山を見たい!
という人におすすめなのが、「長浜曳山博物館」。

黒壁スクエア近くにあり、
本物の曳山が常設展示されています。
子ども歌舞伎の映像や歴史資料も充実していて、
祭りの奥深さをじっくり知ることができます。
長浜市曳山博物館
住所:滋賀県長浜市元浜町 14-8
開館時間:9:00~17:00(最終入館16:30)
休館日:月曜日(祝日・休日の場合は翌平日休館)、年末年始
公式サイト:https://nagahama-hikiyama.or.jp/
曳山まつりって、山車だけ見ても実は全体像は分からないんですよね。
地元の人たちも、商店街も、町並みも、
祭り期間中は総動員される。
街全体で400年の伝統を支えている感じが、
長浜の面白さだと思います。
最近はオシャレなカフェも増えていて、
“昔ながら”と“新しいもの”が自然に混ざっているのも魅力ですね。
終わりに

(秀吉像とパンダ店長)
「長浜曳山まつりを楽しむって、
僕にとってはその華やかさの裏にある手間や労力を想像して、
自分自身の生き方を振り返れる時間でもあります」。
そう話してくれたパンダ店長。
豪華な曳山、子ども歌舞伎、美しい渡り行列。
そのどれもが、長浜の人たちの誇りによって受け継がれてきました。
街を歩けば、いたるところに秀吉の面影があり、
町全体で祭りを支えている空気が感じられる長浜。
400年続いてきた理由を知ると、
「世界に誇れる祭り」と言われるのも、なんだか納得です。
【取材協力】パンダ店長
新進気鋭の歴史系Vチューバー。親しみやすいパンダのアバター姿の中身は、なんと現役の東大生!
滋賀県にルーツがあり、人一倍強い「滋賀愛」を持つ。
東大生ならではの圧倒的な歴史知識と、エンタメとして分かりやすく伝えるユーモア溢れる解説がネット上で人気。
2026年は大河ドラマ『豊臣兄弟!』の舞台である長浜の魅力を中心に、独自の視点で熱く発信中。
YouTube:https://www.youtube.com/@cafe_history
X(旧Twitter):@Pandatencho_X












