【第72回全国植樹祭/滋賀県甲賀市】
2022年6月5日に『全国植樹祭』が開催されました。
滋賀で開催されるのはじつに47年ぶり!
およそ半世紀に一度のビッグイベントです。
メイン会場となったのは、緑の木々に囲まれた
滋賀県甲賀市にある「鹿深(かふか)夢の森」。
ここを中心に県内各地の会場で
約1,000本の記念植樹が行われ、
びわ湖の水源となる森林へ思いをはせる
大切な一日となりました。
そんな『全国植樹祭』メイン会場の様子をリポートします!
『全国植樹祭』とは?
『全国植樹祭』は、豊かな国土の基盤となる
森林や緑への理解を深めるために
毎年開催されている国土緑化運動の中心的行事です。
会場は各都道府県の持ち回りになるので
滋賀では1975年に旧栗東町で開かれて以来
じつに47年ぶり!
大会テーマは「木を植えよう 琵琶湖も緑のしずくから」。
式典のメインとなる記念植樹は、昨年に引き続き
天皇皇后両陛下は皇居から
オンラインでの御臨席となってしまいましたが
これも貴重な年として、
後世に語り継がれていくのではないでしょうか?
式典会場や県内各地のサテライト会場でも
関係者や招待者の手で約1,000本の植樹が行われました。
会場は木の温もりあふれる“おもてなし”がいっぱい!
会場入り口に設置されていたウェルカムゲート。
これを作ったのは多賀町を中心に木材を使って
ものづくりを行っている「多賀木匠塾」のみなさんです。
メイン会場を託された甲賀市のゆるキャラ
「にんじゃえもん」と「ぽんぽこちゃん」がお出迎え!
こちらのウェルカムボードも「多賀木匠塾」で制作されたそう。
びわ湖から顔をのぞかせる「ぽんぽこちゃん」が可愛い!
木製ブロック「ズレンガ」で作った
巨大な“信楽たぬき”も登場!
こちらもフォトスポットとして大人気でした。
会場に設置された休憩所も、
もちろん滋賀の木材を使って制作されています。
耐熱・耐火・耐震性に優れた
新しい建築用部材「CLT」を利用しているそう。
ステージ前には、色や形がそれぞれ違う丸太の椅子。
椅子に、木の種類や産地が記載されていて、
思わず順番に見比べてしまいました。
こちらもフォトスポットなのですが
横から見ていても、なんだかよくわかりません…
でも、正面に回ってみると…
なんと、滋賀県の形に!
ひとつひとつのパーツは各市町の形だったんですね。
このオブジェのように、全市町が一丸となって
数年前から準備を重ね、盛り上げてきたのが
この日の『全国植樹祭』本番なんです!
滋賀ならではのこだわりも満載!
こちらは、式典会場の中央に設置された「お野立所」。
円形の床が琵琶湖をイメージし、
柱が枝をはる樹木を表現しています。
お野立所に飾られている花は、
県内の農業高校生がフラワーアレンジメントを担当。
緋色の信楽焼のフラワーベースも
信楽高校の生徒が作ったものです。
式典の進行やアシスタントも
県内の高校生らが立派に務めていました。
当日ふるまわれた特製弁当は
滋賀食材のオンパレード!
近江牛のじゅんじゅん、近江しゃもマリネ、
えび豆煮、赤こんにゃく煮、日野菜漬、
丁稚羊羹、糸切り餅などなど…。
滋賀のおもてなし料理がぎゅっと詰まっていました。
式典を盛り上げたパフォーマンス
ここからは式典を盛り上げたパフォーマンスを中心に
式典の様子をご紹介します!
イントロダクションとして会場を沸かせた「水口曳山囃子」。
びわ湖や森林と、人との関わりを表現した
プロローグアトラクション。
ナビゲーターには、滋賀出身の
西川貴教さんと安蘭けいさんも登場し
びわ湖の始まりが森林であることを確認し
未来へと守り継いでいくことを誓い合いました。
式典の途中、天皇皇后両陛下と一緒にハンカチを振り、
会場が一体となる場面も。
最後に、来年の会場となる岩手県へ
木製の地球儀を手渡し、式典は幕を閉じました。
岩手県では被災地の復興の姿を全国へ届けるため
「奇跡の一本松」がある「高田松原津波復興祈念公園」が
メイン会場となるそうです。
グランドフィナーレは、
和太鼓グループとダンスチームのパフォーマンスのあと
会場全員で「琵琶湖周航の歌」を合唱。
半世紀に一度の壮大なイベントが幕を閉じました。
この日、記念植樹された苗木は、滋賀県が管理し
年内に鹿深夢の森でも「記念樹」のお披露目が予定されています。
(取材・文・写真 しがトコ編集部)
『第72回全国植樹祭』を地図でみる
鹿深夢の森
『第72回全国植樹祭』のデータ
- 開催日
- 2022年6月5日(日)
- 式典・植樹祭会場
- 鹿深夢の森(滋賀県甲賀市)
- 公式サイト
- https://www.pref.shiga.lg.jp/syokujusai-shiga2021/