【美の滋賀trip!#04】
色とりどりのガラスの器や、動物の顔を表現したガラス作品まで
「これがガラス?!」と驚いてしまう、見ごたえたっぷりのイベント
『グラスアート展in長浜2018』が始まりました!
入館無料の施設も多いので、
観光気分で長浜のあちこちに立ち寄りながら、
ぶらりと街歩きを楽しむのもおすすめです!
長浜は歴史・文化・芸術の街。
北国街道に残る伝統的建造物や古民家を会場に、
全国のガラス作家たちの斬新なガラスアートから、
世界的に評価される近代ヨーロッパの作品まで、
ガラスの多様な世界に触れることができます。
しがトコ編集部でも実際に巡って、見どころを聞いてきました!
メイン会場の慶雲館には全国のガラス作家が作った酒器がずらり!
長浜のレトロな街並みの中で、ガラスを楽しんでほしいと
始まったグラスアート展も今年で3回目を迎えました!
メイン会場となっている『慶雲館』本館には、
公募で集まったガラスの酒器がずらり114点並んでいます。
長浜はもともと酒造りが盛んな地域で、いまも愛される銘酒がたくさん残っています。
「ガラスの酒器を通して、長浜の日本酒文化も知ってもらえれば」と、実行委員会の田中仁さん。
作品を公募で集めるのは今回が初めての試みだったそう。
「事前告知もあまりできてなかったのに全国から多くの作品が集まり驚いています。
100点以上のガラスの酒器を見て回れるのは、おそらくここだけでしょう」と田中さん。
日本酒を楽しむための酒器は、まちの迎賓館として建造された慶雲館の
重厚な雰囲気にもしっくりと馴染んでいます。
酒器ということ以外、とくにテーマは定めなかったそうですが
やはり、琵琶湖や水をイメージさせる作品が多い気がします。
こちらはイタリアのベネチアングラスの伝統技法“レースガラス”を取り入れた作品。
投網をイメージした繊細なレースのラインと、器の底には湖魚が描かれています。
酒を注ぐとゆらゆらと器の中で湖魚が泳ぎだすんでしょうね。
作品の横につけられたタイトルやメッセージにも、
作者の想いが込められているので注目してみてください。
今回の応募作品の中から優秀賞を選ぶのは来場者のみなさん!
気に入った3点を書いて投票します。
個性豊かな作品ばかりで3つに絞るのはかなり悩みそうですが、
審査員になった気分でぜひ投票にも参加してみてください。
結果はイベント終了後に発表されるそうです。
これもガラス!?日本を代表するガラス作家・伊藤けんじ氏の斬新なグラスアートが間近で楽しめる!
慶雲館の新館では、ガラス作家・伊藤けんじさんのガラス工芸展が開かれています。
伊藤さんは、神奈川県に工房を構え、年間100回以上の個展を開催する人気ガラス作家。
吹きガラスの圧倒的なテクニックと独創性あふれる造形は、国内外でも高い評価を得ています。
これがほとんど吹きガラスで作られるって、説明を聞いても信じられません!
ひとつひとつの作品も大きく迫力があり、これまでのガラスのイメージを覆されます。
意表を突くアイデアとデザインの面白さ!
これを作品として作り上げるには、かなりのテクニックが必要だろうと素人目にもわかります。
間近でじっくりと鑑賞してみてください。
細部にまでリアルさを求めた作品も!
再現性の高さからガラスというより、陶器かゴム製のマスクにも見えますが
サイの目の奥に潜む輝きはガラスならでは!
顔の背面から中をのぞくと、まぎれもなくガラス!
神秘的なガラスの風景が、体内の毛細血管のようにも感じられます。
現代ガラス工芸のトップランナーとして活躍する伊藤さんですが、後身の育成にも尽力されています。
お弟子さんの作品も一緒に展示されているので、
多種多様なグラスアートの世界にひたってみてください。
最終日の11月11日には、伊藤さんの制作デモンストレーションも行われます!
国の名勝にも指定されている慶雲館の庭も、秋の深まりとともに色づき始めます。
紅葉の見ごろは11月中旬ころになりそうです。
イベント期間中、慶雲館は入館料無料で開放されていますので、
ぜひこの機会に訪れてみてはいかがでしょう?
子どもの自由な感性から誕生したグラスアート
観光の中心地、黒壁スクエアにある『黒壁ガラススタジオ』。
ここにもぜひ見ていただきたい作品が!
みなさんが熱心に見ているのは子どもたちのアイデアから生まれた作品。
『みんなのグラスデザイン画コンデペティション』の受賞作品を、
実際に黒壁ガラススタジオのガラス作家が形にしました。
この再現性の高さを見てください!
子どもたちの想いを完璧なまでに形にしています。
グラスって丸じゃなくてもいいのか!なんて
子どもの自由な発想に気づかされることもあります。
そのままお土産物として販売されそうな、完成度の高さです!
会場はすべて徒歩圏内。秋の長浜でアートに触れながら、ぶらり街歩きを
会場はすべて慶雲館から徒歩15分圏内。
歴史的な街並みが続く北国街道沿いには、カフェや土産物屋も立ち並んでいます。
のんびり観光気分を味わいながら歩いて回ってみましょう!
リノベーションされた古民家の展示会場。
伊藤けんじ氏選抜の現代ガラス作家3人の作品が展示されています。
古い町屋とは思えないモダンな空間になっていますね。
そのすぐ隣にある『ギャラリーろうじい』の入り口は、人ひとりがぎりぎり通れるような狭い路地。
古い土蔵の風合いを生かした展示会場です。
ここでは黒壁にちなんで、“黒”をテーマにした展示が行われています。
展示されているのは、黒壁ガラススタジオに在籍するガラス作家の作品。
今回、全国から作品が集まったことで、刺激をうけ、創作意欲にも火がついているそう。
現代ガラス工芸の最前線が見られる『gallery AMISU』。
日常使いのガラス製品とはひと味違う、アートの世界を感じてみてください。
イベント期間中、カフェやレストランでは、ガラスの器を使ったメニューが登場!
『黒壁ガラス体験教室』では、期間限定でガラスのぐい呑みコースも開催されるようです。
『グラスアート展in長浜2018』は11月11日(日)まで。
ガラスの街のアート展で、ガラス工芸の奥深さに触れてみませんか?
「慶雲館」を地図でみる
JR琵琶湖線「長浜駅」から徒歩3分!
→大きい地図で見る
『グラスアート展in長浜2018』の詳細情報
- 会期
- 2018年10月30日(火)~11月11日(日)
- 時間
- 各施設によって異なるので公式サイトでご確認ください
- メイン会場
- 慶雲館(滋賀県長浜市港町2-5)(→地図)
- 料金
- 各施設によって異なるので公式サイトでご確認ください
- お問い合わせ
- 株式会社黒壁 0749-65-2330
- 公式サイト
- グラスアート展in長浜2018
※「美の滋賀trip!」は『しがトコ』が企画・取材を担当し制作しています。この記事は、滋賀県公式のポータルサイト『美の滋賀trip!』でも公開されています。