カフェ・お店

風が吹き抜ける絶景カフェ。棚田が一望できる高台にたたずむ『桐生の風Fuu』

【桐生の風Fuu(きりゅうのかぜ ふう)/滋賀県大津市】

棚田をふーっと吹き抜ける風が心地よい、
大津市桐生地区の高台にたたずむカフェ『桐生の風 Fuu』。

ここは、桐生の棚田を端から端まで見渡せる場所。
蔵と日本家屋をリノベーションした店内で
まるで旅館のようなリラックスした時間を過ごせます。

小さな看板が目印。田んぼを見ながら進む

看板

草津市の市街地から国道108号線を走り、南東方向へ。
山がせまる風景へ変わる大津市との市境あたり、
道路の右手に小さな看板があります。
住宅地を通る細い道を進んでいきます。

外観

いくつかの分かれ道を抜け、パッと視界がひらけると
広い空を背にたたずむ、立派な家屋が目に飛び込んできます。

階段をのぼると、美しい棚田を見下ろす、
絶好のロケーションに思わずため息がもれます。
お店の壁に取りつけられた窓もたっぷりと大きく
とられています。

築90年の蔵と離れをリノベーション

蔵エリア1

入ってすぐのエリアは、
「蔵」をリノベーションした場所。
鮮やかな椅子をアクセントに、ホッと落ち着く雰囲気が
魅力のスペースです。

蔵エリア2

どっしりとした風格の箪笥の奥には、薪ストーブも。
寒くなったら、火を入れて部屋を温めるそう。

カウンター

温かみのあるうつわが並ぶカウンターの手前には、
まさに目の前の棚田でとれたお米も並んでいました。

古民家の姿をそのままに。まるで旅館のようなリラックス空間

離れエリア1

「蔵」エリアの奥、靴を脱いであがるこちらは「離れ」のエリア。
一歩足を踏み入れると、庭園の奥に棚田が見える
心地よい景色が広がります。

引き戸にはめられた大きなガラスは当時職人が手作りしたもので、
今はもう手に入らない、貴重なもの。
この家の様子を見て「ああ、懐かしい」と
思わず声をうるませる人もいるとか。

離れエリア2

廊下の左手には、二つの部屋が。
手前の部屋はソファがしつらえてあり、
大きな窓から優しく光がさしています。

離れエリア3

その隣は、ガラス窓からの景色が楽しめる
開放感たっぷりの部屋。
二部屋とも床には無垢板が使われているので、
座布団に腰を下ろすと
しっとりとした木の質感が心地よく手に伝わります。

離れエリア4

奥の部屋を利用すると使える、こんな席も。
外のデッキにも続いていて、
まるで旅館に来たかのようにホッと一息つけます。

デッキからの景色

デッキに出ると、さえぎるもののない雄大な風景が
広がります。
ここは、桐生の棚田を端から端まで見渡せる場所。

店名の「Fuu」は、棚田をふーっと吹き抜ける風と
お客様にふーっと力を抜いてリラックスしてほしいと
いうふたつの意味が込められています。
この景色を見たら、これ以上にないぴったりの名前だと
納得ですね。

こだわりの食事も楽しんで

食事
写真提供:桐生の風Fuu

この心地よいロケーションでいただくメニューも絶品です。
看板メニューのカレーは、
さまざまなスパイスの組み合わせを1年かけて調整し
この味にたどり着いたとか。

スイーツとコーヒー
写真提供:桐生の風Fuu

提供されるスイーツはすべて手作り。
ブラックが苦手でもここのコーヒーは飲めた!と
いう声もある人気のコーヒーは、
すっきりとした味わいが体に心地よく染み渡ります。

豆は、大津市石山の焙煎所から仕入れたもので、
注文が入ってからミルで豆を挽き、ていねいに淹れています。

絶景とオーナーの話でエネルギーチャージできる場所

室谷さん

『桐生の風 Fuu』オーナーの室谷浩二さんは、
ハワイで開催されるトライアスロン鉄人レースの
日本代表選手でもあります。

滋賀県米原市、伊吹山のふもとで育った室谷さんは、
就職を機に大津市で暮らし始めました。
トライアスロンを始め、トレーニングで棚田を走るようになり
地域の人達とも交流が生まれ、愛着をもつように。

そんなとき、古く管理が難しいため取り壊しの話が出ていた
この家と出会い、こんなに素晴らしい建物をつぶせないと一念発起。
セルフリノベーションでよみがえらせました。

デッキ2

計画していた早期退職ののち、2年かけて『桐生の風 Fuu』を
オープンさせた室谷さん。
リフォームの方法は本とYouTubeで学び、
頭に図面を描きながら作業をすすめました。

まったくの素人から始めたリフォームでしたが、
友人たちの手を借りながらもほとんど一人でやり遂げてしまったそう。
「やはり、夢は言葉にするといいですよ」
室谷さんのお話は、アスリートらしい力強さに満ちています。

デッキからの風景2

この日、遠くの棚田を歩く小学生の姿が見えました。
黄色い帽子やカラフルなランドセルが緑色の道に揺れています。

「笑い声が風に乗って聞こえることもあるんですよ。
この棚田を一望できるここは、本当に素晴らしい場所なんです」
そう話す表情から、室谷さんの桐生という土地への
敬意と愛情があふれていました。

棚田の風景と居心地良い空間に癒やされ、
オーナーのお話に前向きな気持ちになれる。
『桐生の風 Fuu』は、明日の一歩を踏み出す力が湧く、
心ゆるむエネルギーチャージの場所でした。

(文:しがトコ編集部 写真:山本陽子)

『桐生の風Fuu』の店舗詳細

住所
滋賀県大津市桐生3丁目15-50
営業時間
10:00~17:30(ランチタイム 11:00~14:00)
営業日
金曜日、土曜日
駐車場
9台
※お店の近くはすれ違いがむずかしい細い道です。小型車・乗り合いでの来店をおすすめします。
電話番号
090-4050-3756
公式サイト
https://www.instagram.com/fuu04.30/
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