観光

聖徳太子で疫病退散?!東近江でコロナ収束の願掛けをしてきました

【聖徳太子ゆかりの疫病退散スポット in 東近江】

長引く新型コロナウイルスの感染。
“疫病退散”を願って、聖徳太子ゆかりの滋賀の社寺を参拝しませんか?
なぜ聖徳太子!?でも、何だかご利益がありそう……。
ということで、2022年春、東近江観光振興協議会さんにお誘いいただき
“疫病退散”をテーマにしたツアーにしがトコ編集部も参加してきました!

聖徳太子の言い伝えが残る寺院数は、滋賀が一番!?

聖徳太子

学校の授業で必ず習う、聖徳太子(しょうとくたいし)。
「冠位十二階」や「十七条の憲法」などを定めたことで有名ですが、
じつは滋賀は、聖徳太子の関連スポットがとても多く、
ゆかりの寺院数は、全国1位なのだとか!?

そして今年、2022年は聖徳太子が亡くなられて1400年。
聖徳太子にまつわる言い伝えが、とりわけ多く残る
滋賀・東近江地域(東近江市、近江八幡市、日野町、竜王町)では、
2024年12月まで、聖徳太子ゆかりの社寺でさまざまなイベントが行われる予定です。
その一環として企画されたのが、今回紹介する“疫病退散”ツアー。

「角大師」のおふだで疫病退散のご利益も

百済寺入り口

「百済寺(ひゃくさいじ)」は、飛鳥時代606年、
聖徳太子によって開かれた数多くの寺院の中で
最古の寺院と言われています。

そして、この「角大師」と書かれたこちらのおふだ。
疫病退散のご利益があるとして、今話題なんです。

元三大志

「角大師」とは、平安時代の僧、
元三大師(がんざんだいし)良源(りょうげん)のこと。

近江国の生まれで、比叡山延暦寺を発展させた
「延暦寺中興の祖」として名高い高僧です。

当時、疫病に苦しむ人々を救うため、
祈りをささげた元三大師。
すると、鏡に写ったその姿がみるみる鬼のように変わりました。
元三大師は、その姿を弟子に描かせ
絵を版木にしておふだを刷り、護符を戸口に貼らせたところ
疫病や災厄から護られた、という伝承があります。

そのため、現在も天台宗のお寺では「角大師」のおふだが
授与されています。

百済寺からの眺め

そんないわれを持つ百済寺には、見どころもたくさん。
まずは琵琶湖を一望できるその景色。

百済寺の草鞋

また、10年に一度作り替えられるという
正門の巨大な草わらじ。

百済寺の聖徳太子像

教科書で見ていたのとは随分違う、
聖徳太子像。

百済寺御朱印

没後1400年を記念して作られた
期間限定(令和5年12月まで)の御朱印も
ぜひゲットしてくださいね。

聖徳太子が残した言葉に、
「和を以て貴しと為す」があります。

実はこの言葉、ただ単に仲良くしなさい
という意味ではありません。

誠意を持ってぶつかり合った後にできる、
さらに強まったその絆を大切にしなさい。
という意味だそうです。

疫病や紛争など
情勢が乱れるこのご時世に、
改めて心に留めたい言葉だと、
深く刺さりました。

「百済寺」
住所:滋賀県東近江市百済寺町323
拝観時間:8:30〜17:00(受付は16:30まで)
電話番号:0749-46-1036
公式サイトはこちらから

田園風景を眺めながらいただく「聖德太子近江韓流膳」

野菜花外観

お昼は「ファームキッチン野菜花(のなか)」にて、
聖徳太子がもたらした大陸文化を再現したという
「聖徳太子近江韓流膳」をいただきました!

1400年の特別期間中のみ頂ける、
貴重な御膳です。

聖徳太子近江韓流膳

大きな窓から田舎景色を眺めながら、
肉や魚を使わず、
百済寺で造ったお酒の酒粕や、
前の畑で採れた野菜を使った
環境にも体にも優しい御膳でした。

「ファームキッチン野菜花」
住所:滋賀県東近江市小倉町1975-3 あいとうふくしモール内
時間:11:00~17:00(ランチは14:00まで)
定休日:火曜日
電話番号:0749-46-1455
公式サイトはこちらから

■関連記事
地元のお母さんが腕を振るう郷土料理がおいしい『ファームキッチン 野菜花』

聖徳太子御作の像を拝む「瓦屋禅寺(かわらやぜんじ)」

瓦屋禅寺外観

残念ながら取材時は改修中(2023年3月末まで)で、
しっかりと外観を楽しむことはできませんでしたが、
「瓦屋禅寺」にも参ってきました!

その名の由来は、
当時、大阪にお寺を作るため瓦が必要になり、
ここで10万6000枚以上の瓦を造るよう
聖徳太子が命じたことからだとか。

瓦屋禅寺聖徳太子像

瓦屋禅寺の聖徳太子像は、
まるで涙を流しているように見えることから、
人の苦しみ(特に出産)の代わりに泣いていると言われ、
疫病退散の意味合いが付けられるようになりました。

令和5年には、1400年の期間限定で
千手観音菩薩もなんと50年ぶりに解禁されるとのこと。

たくさんの人の願いを聞けるように
1000本の手に全て目がついているそうで、
疫病退散の願いも届きそうです。

瓦屋禅寺御朱印

ここでも、聖徳太子バージョンの
期間限定御朱印をもらうのを忘れずに!

「瓦屋禅寺」
住所:滋賀県東近江市建部瓦屋寺町436
拝観時間:9:00~16:00
電話番号:0748-22-1065
公式サイトはこちらから

安産の仏さまとして親しまれる「長光寺(ちょうこうじ)」

長光寺外観

聖徳太子とその妃(きさき)が
「長光寺」の近くで暮らしていたとき、
妃が難産で苦しんでいると、
そこに一人の童が現れて2人に言葉を放ち、
どこかに去っていきました。

聖德太子の御霊石

その後、妃は無事に出産を終えましたが、
不思議に思った聖徳太子が童の向かった先を調べると、
香木の根元に光り輝く石がありました。

この出来事を機に、
聖徳太子はここに安産の寺院を作りました。
それが長光寺です。

破難の木説明

そして、記念に植えられた「花の木」は「破難(はなん)の木」と呼ばれ、
ご利益があるとされてきました。

これが、疫病退散にも繋がるということです!

長光寺聖徳太子像

長光寺の聖徳太子像は、
歴史の教科書で見ていた聖徳太子に似ているかも。

そんな視点で、
あちこちの寺院の聖徳太子像を
見比べるのも面白いかも!

「長光寺」
住所:滋賀県近江八幡市長光寺町694
拝観時間:9:00~17:00
電話番号:0748-37-7743
公式サイトはこちらから

聖德太子パワーを肌身離さず。「数珠ブレスレット作り」

レアウッドビーズ美樹外観

ご存知の方もおられるかもしれませんが、
木珠作りは聖徳太子によって
中国から伝授されたもの。

そして近江八幡では現在も全国において
木珠の生産の7割を担っており、
木珠は滋賀県の伝統工芸品に定められています。

そこで、ツアーの締めくくりに
木珠を使った数珠ブレスレット作りを
体験してきました!

原木

この写真を見てください!

さまざまな色の木がありますが、
左半分は日本産で、
右半分が海外産のものなんです。

国内産と海外産で随分色が違い、
さらに一つひとつを見比べても
さまざまな色があります。

ビーズ

実際に、数珠ブレスレット作りで
使用する木珠もこの通りの色鮮やかさ!

なんとこれら全て、
天然色の木珠なんです!!

ブレスレット出来上がり

それぞれの木にあらゆる意味があるということで、
中でも疫病退散に効きそうな木珠を選んで
数珠を作ってみました!

渋めの色合いですが、
天然色がとても綺麗でカッコ良くありませんか!?

実際につけてみると、
なんだか自然のパワーが感じられます。

レアウッドビーズ美樹店内

ブレスレット作りは
30分3000円ほどですが、
他にもストラップ作りが
1000円で体験できたり、
写真のような完成品を購入することもできます。

「レアウッドビーズ美樹 八幡堀 石畳の小路店」
住所:滋賀県近江八幡市大杉町12八幡堀 石畳の小路
営業時間:10:00~17:00
定休日:火曜日
電話番号:0748-33-5251
公式サイトはこちらから

聖徳太子薨去1400年、疫病退散ツアーを経て

滋賀県がこんなにも
聖徳太子にゆかりがあることを知らなかったので、
いざツアーに参加してみて、
聖徳太子にちなんだスポットが
この他にもまだまだあることに驚きました!

寺院のほかにも、聖徳太子が座ったといわれる石など、
滋賀県にはたくさんの聖徳太子スポットがあります。

記念すべき没後1400年の年として、
特に聖徳太子に縁のある東近江地域では、
令和3年9月28日から令和5年12月までの期間、
聖徳太子にまつわるさまざまなイベントも開催されています。

詳しくはぜひ『聖徳太子1400年悠久の近江魅力再発見委員会』
公式サイトでチェックしてみてくださいね。

(写真・文:しがトコ編集部)

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