カルチャー

じつは琵琶湖の水でつくられてる?!キリン“一番搾り”の工場見学レポート!

【キリンビール滋賀工場/滋賀県多賀町】

ビールづくりに使われていたのは、
なんと琵琶湖の水だった!?
「キリンビール滋賀工場」でおこなわれているのは、
ワクワクする学びがつまった体験型の見学ツアー。

原料の麦をそのまま「試食」したり、
酵母のはたらきを体験型のアニメーションで
楽しく学べたりと、五感もフル活用。

たくさんの「なるほど」で心を動かしたあとは
「ブルワリードラフトマスター」がていねいに注ぐ、
できたてビールで乾杯!

思わずビールの魅力にとりこになってしまう、
「キリン一番搾り おいしさ実感ツアー」を
しがトコ編集部がレポートします!

全国で滋賀だけ!ビール工場と飲料工場が併設

「キリンビール滋賀工場」があるのは、
滋賀の人気観光地・多賀大社のほど近く。
山と田畑に囲まれた、のんびりしたエリアです。

アクセスは、自家用車のほかは
JR南彦根駅からタクシーを利用するか
近江鉄道に乗るのが便利です。

工場の正門にはKIRINのロゴと「工場見学受付」の文字が。
大きな看板が出ているので、迷うことはありません。

滋賀工場はキリンの工場で唯一、
「キリンビール」と「キリンビバレッジ」の工場が
同じ敷地内にあり、どちらも見学ツアーが開催されています。

受付を済ませ、体験ツアーのはじまりの場所、
ゲストホールに向かいます。

「キリン一番搾り おいしさ実感ツアー」は、
ビールの試飲あるなしに関わらず、20歳以上は参加費500円。
19歳以下は、無料です。
ホール内の券売機で代金を支払います。

時間になるとツアーガイドさんの案内が始まり
ゲストホールから出発です!

甲子園球場の10倍!広大な敷地の工場

ガイドさんの案内にしたがい、ゲストホールから
ビールづくりがおこなわれている建物に移動します。

思わず見上げてしまう大きな建物が
ツアーで見学する場所です。
キリンビール滋賀工場の敷地はとても広く、
なんと甲子園球場10個分もあるとか。

ゲストホールからここまでは歩いてすぐですが、
この奥にもずっと建物が続いています。

建物の入口には、
記念撮影にピッタリのモニュメントも。
しがトコ編集部も記念にパチリ。

さあ、いよいよツアーがはじまります!

五感フル稼働!みて、さわって、おどろきの連続

ツアースタート

「キリン一番搾り おいしさ実感ツアー」の魅力は
なんといっても、五感すべてで楽しめるプログラム。

製造現場をただ見学するのではなく、
「原料」「仕込」「発酵・貯蔵・濾過」
「パッケージング」の工程を
じっくり学べる部屋をめぐります。

原料の部屋

まずは「原料」の部屋からスタート!
まるでラボのようなデザインの部屋の
中央にあるテーブルには、なにやら円形の穴が。
ここには、ビールの原料となる二条大麦と
ホップが入っています。

「キリン一番搾りビール」の原料は、
麦、ホップ、そして水の3つだけ。
そこに酵母が加わることであの豊かな味わいが
作られると考えると、不思議ですね。

手のひらの麦

材料の説明に耳をかたむけていると…
「では、麦の試食をどうぞ」の案内が!

しっかり消毒した手に受け取ったのは、麦そのもの。
これを食べてみるなんて考えたこともなかったけれど、
そのままぱくりと食べてみると…

麦の試食

「おいしい!」
カリッと心地よい音を立てながら、
やさしい香ばしさが口の中にたちのぼってきました。

ずっとかみしめていたい美味しさに
夢中になってしまいます。

ホップ

続いてホップの香りも体験!
見た目はドライフラワーのようですが、
深呼吸したくなるような爽やかな香りが印象的でした。

醸造釜

こちらは「仕込」の部屋。
目の前にはぴかぴかに輝く釜が並び、
さらに窓の向こう側には、
色づき始めた山々がそびえています。

麦汁飲み比べ

ここで楽しめるのは、
麦芽をお湯で煮込み、ろ過したあとに出てくる、
透明な液体“麦汁(ばくじゅう)”の飲み比べ!

一般的な製法では、最初に搾った「一番搾り麦汁」と
「二番搾り麦汁」を混ぜて使うそうですが、
「キリン一番搾り」はその名の通り、
一番搾りの麦汁だけを使った、とても贅沢な製法なんです。

見た目から違いは明らかですが、味わいも別物!
ビールの苦味からは想像できませんが、麦汁って甘いんです。

二番搾り麦汁もやさしい甘みで美味しいのですが、
一番搾り麦汁は段違いの甘さです!

「ひやしあめ」のように夏に氷を入れて飲みたい…
そんな香ばしく体に染み込む味わいでした。

発酵の部屋

こちらは、「発酵」の部屋。
テーブルの上に両手で“しずく”の形をつくると、
シルエットがあらわれ、そこには酵母たちが登場!

酵母たちが元気に働いて発酵する様子を
アニメーションで楽しめます。

タンク

窓からは円柱状の建物が見えますが、
これはビールを発酵、貯蔵するタンクです。
貯蔵タンクは、高さ20m、直径7mもあると聞いてびっくり。

離れているとなかなか実感しにくいですが、
この部屋にはその大きさをリアルに体感できる
“しかけ”があります……見学に来た人はお楽しみに!

梱包

製造、パッケージングの様子は、大迫力のモニターで見学できます。
ビールが缶に注がれ、梱包され、出荷される効率的な作業に、
思わず見入ってしまいました。

琵琶湖の水で造る、ビール職人の技

醸造釜
今回の取材では特別に、
釜が並ぶ『仕込室』に入らせていただきました!

モニターで管理しているため人がおらず、
どこか近未来的な雰囲気がただよいます。

醸造担当の福井諒さん

ビールづくりについてお話をうかがったのは、
醸造担当の福井諒さん。

「おいしいビールを飲むと笑顔になります。
多くのお客様にそんな”笑顔”を提供したいと
いつも思っています」と語ります。

釜をのぞく福井さん

ちなみにここ滋賀工場では、
琵琶湖の水を引いて使っているそう!

「原料である麦芽やホップ、水は自然の産物なので、
気候や産地に左右されます。
それをどうやって同じ品質につくり込んでいくのかが重要です。

また、それぞれの商品では表現したいコンセプト・特徴があるので、
水や原料の品質管理を徹底し、味を調和させて、
キリンビールを手に取る人に“いつもの味”を提供する。
そこが職人の腕の見せどころでもありますね」

常に変化する自然を相手に奮闘する醸造家のおかげで、
美味しいビールはうまれています。

いよいよ!お楽しみのテイスティング会場でもワクワクがいっぱい

最後はいよいよ、テイスティング会場へ!
窓の外に庭園を眺められる広々とした会場では、
「ブルワリードラフトマスター」の方々が
待っていてくれました。

「ブルワリードラフトマスター」は、
美味しいビールを提供する知識と技術を持つ人に
与えられる、キリンの社内資格。
胸にしずく型のバッジをつけています。

サーバーやグラスの状態、注ぎ方にこだわった
最初の一杯をここで受け取ります。
グラスに沿わせながら、ゆっくりとビールが注がれていきます。

注がれたビールの美しさたるや!
グラスはテレビCMでも使われている、
薄手で口が開いた形です。

ここまで快適な室内を見学してきたはずなのに、
なぜか喉がやたらと乾いている自分に気づきます。

ぐびっと一口飲むと…

缶から注いだものとは違う、軽やかで芳醇な美味しさが!
もっとも違いが感じられるのが、ビールの泡。
泡だけ飲んでもいいと思える美味しさです。

続いて運ばれてきたのは三種類のビール。
左はレギュラーの「一番搾り」。
真ん中はギフト品限定の「一番搾りプレミアム」。
そして右は「一番搾り黒生」。

口の中の味をリセットするために、クラッカーも
ついてくる本格派の飲み比べです。

ビールは飲めるけどちょっと苦手…という人には、
意外にも「黒生」が人気だそう。
深いコクと香ばしさがコーヒーにも似ていて、
飲みやすいのだとか。

色の違いや立ちのぼる香り、
口の中で広がるビールの味わいなども
楽しみながらテイスティングします。

いつもはついごくごくと飲んでしまうビールも、
時間をかけてゆっくりと味わうと、
その複雑でゆたかな風味がしっかり感じられました。

ソフトドリンク

ちなみに運転する人やアルコールが苦手な人のために
ノンアルコール・ビールテイスト飲料や清涼飲料水も
用意されています。

これまで見学してきた工程を振り返りながら、
「あれ、すごかったね~」なんて語り合うのも楽しいですね。

お土産ショップや記念撮影スポットも!

試飲会場には、お土産が買えるスポットも!
こちらは、見学ツアーの予約なしでも来店できます。

ビールグラスや工場限定のおつまみはもちろん、
Tシャツやチョコレートなど
バリエーションも豊富です。

柿の種

人気のお土産は、一杯目の試飲でもらえる
チーズ味の「柿の種」。
ピーナッツだけではなくアーモンドも入っています。
工場限定の販売なので、お見逃しなく!

その隣には、写真が撮れるフォトスポットも!
こちらは併設する飲料工場の「午後の紅茶」バージョン。
注がれる紅茶を受け止める…なんて撮り方もおもしろいかも。

ビールトリックアート

一番搾りのフォトスポットはこちら。
大量に流れるビールにちょこんと乗ってパチリ!
SNSにアップすれば「いいね」がもらえること
まちがいなし!?

ちょっと横に足を伸ばすのが、リアルに撮れるコツ。
こちらもぜひ楽しんでくださいね。

工場見学ツアーが再開。「体感型」の内容へ進化!

工場全景

コロナ禍で軒並み中止になっていた、
企業の工場見学ツアー。
最近ようやく、再開の動きが見えてきました。

キリンビールの工場見学ツアーも、これまで以上に
「ビールのことを楽しく、五感を使って学ぶ」
そんな体感型の内容にリニューアルしたそう。

まるでアトラクションのようなワクワクと
思わず「なるほど~」と言いたくなる発見がいっぱい。
家族や友人と一緒に体験型のツアーに、ぜひ参加してみてくださいね!

(取材・文 しがトコ編集部/写真 林正隆)

『キリンビール 滋賀工場』の情報

住所
〒522-0342 滋賀県犬上郡多賀町敏満寺1600
電話
0749-48-2810
定休日
月曜日・年末年始
営業時間
9:30~16:30
見学予約はこちら
https://www.kirin.co.jp/experience/factory/siga/beer/event/is.html
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