カルチャー

湖岸が、街角が、アートが響き合う。『大津ジャズフェスティバル』

【しが文化交流プロジェクト/大津ジャズフェスティバル】

目の前には琵琶湖、耳には心地よい音楽。
爽やかな秋晴れのもと、大津の湖畔には、思い思いに演奏を楽しむ人たちが集まっていました。

湖岸から街角まで、街のあちこちがステージになる『大津ジャズフェスティバル』。
今年は音楽に加え、滋賀のアートやものづくりに触れる楽しみも。
イベント初日の10月3日、音楽に誘われて大津の街を歩いてきました。

琵琶湖のほとりから街中まで。大津が音楽に包まれる2日間

メインステージ

まず訪れたのは、琵琶湖をバックに演奏が繰り広げられるメインステージ。この開放的なロケーションは、滋賀ならでは!
湖からの風を感じながら、生演奏に耳を傾ける。
ここで過ごすだけで、気分もほぐれていきそうです。

ゴリラ祭ーズ

このとき演奏していたのは、石山高校吹奏楽部出身の3人で結成した「ゴリラ祭ーズ」。
ステージからの呼びかけに、観客も手を上げて応えます。

演奏する人も、聴く人も一緒になって楽しむ会場。
ジャズに限らず、さまざまな音楽に出会えるのも、このフェスの魅力です。

観客の様子

18回目となる今年は、2日間で延べ15会場に約80組が出演。
プロからアマチュアまで、多彩なミュージシャンが大津の街を音楽で包みました。

地元の人はもちろん、大阪や愛知から訪れた人も。
音楽を楽しみに、各地から人が集まっていました。

ステージ装飾

そして、演奏とともに目を引くのが、ステージを彩る色鮮やかなアート。
今年も、甲賀市の「やまなみ工房」の作品がステージ装飾に使われました。

さらに会場には、作家たちの制作風景を間近で見られるブースや、近江の麻を使った染色体験も。
音楽を楽しみながら、滋賀のアートやものづくりに触れる機会も広がっていました。

音楽のそばで、独創的なアートに出会う

川越壮真さん

メインステージの前には、「やまなみ工房」のブースも。
ステージを彩る作品を手がけた川越壮真さんも会場を訪れ、制作していました。

音楽を聴きながら、作品だけでなく、その作り手にも出会える。
そんな楽しみが、ステージのすぐそばにありました。

やまなみ工房

やまなみ工房は、甲賀市にある障害者施設です。そこで生まれる個性豊かなアートは、ファッションや映画など、さまざまな分野で注目を集めています。

ブースには独創的な作品がずらり!

■関連記事:パリコレにも採用された“アウトサイダー・アート”の発信地 世界に注目される『やまなみ工房』

その作品が生まれる様子を、間近で見られるのも、この日の魅力。
来場者が見守る中、作家たちは手を動かしていました。

会場に流れる音楽と、目の前で少しずつ描かれていくアート。
完成した作品を見るのとは、また違った面白さがありました。

近江の布に、自分らしい彩りを

藍染めワークショップ

会場には、自分の手でものづくりを楽しめるブースも。
近江の麻を使った布に、スタンプで模様をつける藍染めワークショップが行われていました。

シャリッとした風合いの布に、好きなスタンプを押していきます。
形や色、配置を変えれば、仕上がりもさまざま。自分だけの一枚をつくれます。

どこに、どんな形を置こうか。手を動かす表情も楽しそう。

音楽を聴きに来た場所で、滋賀のものづくりにも触れられる。
そんな寄り道ができるのも、今年のフェスの魅力でした。

つい長居したくなる、湖岸の時間

メイン会場には、人工芝のスペースも。
靴を脱いで腰を下ろせば、ピクニック気分で演奏を楽しめます。

ステージの前でじっくり聴く人も、少し離れてのんびり過ごす人も。
それぞれのペースで楽しめる、気ままな雰囲気が広がっていました。

飲食ブース

会場には、飲食ブースもいろいろ。
おいしいものを片手にひと休みしながら、次に聴きたい演奏や、歩いてみたい会場を探すのも楽しそうです。

音楽に誘われて、大津の街へ

琵琶湖ホテル

湖岸を離れても、音楽との出会いは続きます。

琵琶湖ホテルでは、華やかな空間で本格的な演奏が繰り広げられていました。
多くの人が詰めかけ、入場を制限するほどの人気ぶりです。

屋外の開放的なステージとは、また違う雰囲気。
客席から、じっくりと演奏に耳を傾けます。

ブックカフェ近江屋

一方、路地を歩いていくと、こんな会場も。
坂本龍馬のファンが集まる「BOOK CAFE 近江屋」です。

かつて遊郭があったというこのあたり。
会場を巡る道のりで、大津の街の歴史にも触れられます。

店内では、演奏者のすぐ近くに観客が。
本や坂本龍馬ゆかりの展示に囲まれた空間で、間近に音楽を楽しんでいました。

普段なら通り過ぎてしまう路地や、入ったことのないお店。
音楽がきっかけで、街の新しい一面に出会えるのも、このフェスの楽しみです。

大津駅前ひろば

駅前の広場でも、演奏が始まると人が足を止めます。
たまたま通りかかった人も、その場で観客に。

音楽を目当てに街を歩く人。
街を歩いていて、音楽に出会う人。

いつもの大津に、いつもとは少し違う景色が広がっていました。

音楽とともに、大津の魅力を感じて

有田高志さん

「音楽とともに、琵琶湖の景色はもちろん、大津の街や人の営みも感じて楽しんでほしい」
そう話すのは、実行委員会の有田高志さんです。

演奏に耳を傾け、ふと目を向ければ、個性豊かなアート。
次の会場へ向かう途中には、気になる路地やお店も。
音楽をきっかけに、出会いが広がっていきます。

心地よい音楽に誘われて歩いてみると、大津の街には、まだ知らなかった楽しみがありました。

音楽も、アートも、街歩きも。
それぞれのペースで楽しめる、大津の秋の一日でした。

(取材・文 ふくもん / 写真 赤井悠大)

『大津ジャズフェスティバル2026』の情報

開催日
2026年10月3日・4日
公式サイト
https://otsu-jazz.jp/

※この記事は、滋賀県の「地域資源活用交流創出事業に係るレガシー創出事業」の一貫で、『しがトコ』が企画・取材を担当し制作しました。 http://bino-shiga.net/

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