【5歳の子どもが琵琶湖を撮ると…】
子どもから見たら、滋賀ってどんな風に見えているの?
琵琶湖のそばで暮らす子どもはどんな景色を撮るのだろう?
そんなことが気になって、5歳の子どもと、
カメラ片手に琵琶湖をぶらり。
写真を見ると、そこには大人とは違う視線で切り取られた
滋賀の風景がおさめられていました。
5歳児が琵琶湖岸で気になるものを激写!!
湖水浴場もかねて、琵琶湖へ出かけたある日。
まずは、スマートフォンを手渡し、
「気になるものを撮ってみてよ」と伝えるところからスタートしました。
その気になる1枚目がこちら!!
打ち上げられた湖魚の骨!!
雄大な琵琶湖を目の前にして、まさかの骨という展開に
大人は笑いが止まりません。
ちなみに、撮った理由は「骨だと思って気になったから。
誰かが琵琶湖に投げようとして落としちゃったのかなぁ」だそうです。
2枚目は、
自分で集めた貝殻を父親の手に乗せてパチリ。
湖水浴でのお気に入りの遊び方の一つが『貝殻拾い』。
そんな子どもらしい1枚です。
お次は特徴的な形の流木を撮りだしました。
他にも流木はいくつかあったのですが、
「なぜこの木を撮ったの?」と聞くと
「ピューンってして骨みたいだったから」とのこと。
この時に撮影した写真がこちら。
大人なら、背景に琵琶湖と空をいれて撮りそうですが、
あくまでも流木を撮りたかったのですね。
今回撮影したものは、魚の骨、貝、骨のような木。
“琵琶湖”自体ではなく、そこにある“生命”やその跡が
気になるのでしょうか。
大人が琵琶湖を撮ると、、、
大人が湖岸で写真を撮るとしたら、
まず雄大で開放感溢れる琵琶湖の写真を撮りますよね?
実際に撮ってみると、こんな感じ。
流木や後ろの木の緑をいれてみたりと、
ちょっとSNSを意識している雰囲気が
こうしてみるとなんだか恥ずかしいですね。
いっこうに琵琶湖を撮ろうとしないので、
「琵琶湖を撮ってみてよ」とリクエストしてみたところ、
気乗りしない感じでなんとか2枚だけ撮ってくれました。
こちらの一枚と、方角を変えてもう一枚。
この日の撮影地、守山は快晴でしたが、琵琶湖を挟んで向かい側の
湖西は雨雲にすっぽり包まれています。
まるで全く別の場所にいるかのような景色。
その違いを感じて撮ったのかしら?と思いきや、
「1枚目は2人しか泳いでないでしょ?
2枚目はたくさん人が泳いでるの」と満足げ。
「そこ?しかもわかりにくいし!!」と突っ込みたくなりますが、
ぐっと飲み込んで褒めてみたり、感心してみたり。
やはりここでも、琵琶湖の大きさや美しい景色よりも、
そこにいる“人間=生命”に関心をもっているように感じます。
5歳児がモニュメントを撮るとこうなる!!
今回お出かけした場所には、モニュメントがいくつかありました。
サイクリストの聖地として、昨年新設されたもの。
琵琶湖の形が隠れている、立派な石碑も。
石碑を見つけるやいなや、ずんずんと近づいていき
アングルを変えて何枚も撮影していきます。
なぜか石碑の裏側から、、、
納得いく一枚が撮れたらしく、「パッパラパッパッパー!」
と言いながら見せてくれた写真がこちら。
「ええええええーーーー!?」
さすがに声が出てしまいました。
「岩からぶわっと木が生えててかっこいいでしょ」と。
やはり子どもの視点は大人とは全く違うものですね。
人間が創ったデザインは無視!!
「まさかそうくるとは」、この日に何度も呟いた言葉です。
気が済むまで遊びたい!撮影はスムーズにいかず、、、
実は今回の撮影、琵琶湖についてすぐにスタートとはいきませんでした。
琵琶湖大好き!!なのでひとまず気が済むまで
遊びたくてしかたがない様子。
なんでもすぐに拾ったり触ったりできるように、
両手をあけておきたいようでスマートフォンを持つことも拒否。
穏やかな波とたわむれ
貝殻を拾い集め
枝を拾って探検です。
このあとはエンドレス砂遊び。
今回の企画のことを考えるとじれったかったのですが、
琵琶湖を全身で感じ、そこにある“生命”やその形跡を
探し歩き、自然とめいっぱい戯れる姿を見ると、
親として少し嬉しくもあり。
豊かな琵琶湖がごく当たり前に身近にあって、
意識せずに自然を肌で感じて育っていく、とっても贅沢な環境。
ここ滋賀で育つ子どもの視点から、大人自身が教わることがこれからもたくさんありそうです。
ぜひ、みなさんもお子さんが撮った滋賀の風景を見てみてください。
新たな気付きや、忘れていたものがそこにあるかもしれません。