【びわ湖ホール/元タカラジェンヌ・天華えまさん】
広いホールに、突如、巨大な階段が出現したり、
床が割れたかと思えば、奈落のそこまでずどーんと人を乗せて昇降したり…
まるで魔法のような仕組みが舞台のあちこに!
最高水準の舞台芸術を生み出し続ける「びわ湖ホール」は、
滋賀県大津市、琵琶湖畔に立たずむ国内屈指の芸術劇場。
しかも、オペラ公演の制作は国内トップレベルなんです!
そんなびわ湖ホールの舞台裏へ、
滋賀県出身の元タカラジェンヌ・天華えまさんと一緒に潜入してきました!
びわ湖ホールの舞台装置に元タカラジェンヌ天華えまさんも驚き!
宝塚歌劇団で男役スターとして活躍した天華えまさんは、滋賀県近江八幡市出身。
じつは幼少期に習ってたバレエで、びわ湖ホールの舞台には何度も立ったことがあるそう!
最初に案内されたびわ湖ホールのメインロビーは、四季折々の琵琶湖の絶景を眺めながら音楽に浸れる贅沢な空間。
誰もが自由に訪れられる無料エリアで、月に1回程度、ここでロビーコンサートも開催されています。
その先に続くホワイエでも、大きな窓ガラスいっぱいに琵琶湖の景色が広がります。
「きれい!ここで一日過ごせますね」と天華さんも感激!
滋賀ならではのロケーションが、びわ湖ホールの魅力のひとつです。
生音に定評あり!細部にまでこだわりぬいた大ホール
びわ湖ホールの自主事業で作られているオペラは、国内トップクラスの実力を誇ります。
ホールの構造にもこだわっていて、とくに音の響きに定評のある大ホールでは、間口を狭く、天井を高く設計。
間口が狭いことでオペラ歌手の声が壁に反射して客席の後ろまで音を響かせ、高い天井が音の残響成分を上から降り注がせる構造になっているのだとか!
他にも、音の反射率を考慮して壁材と床材で別の木を使用するなど、生音へのこだわりは細部にまで!
そのおかげでステージから4階席までマイクなしでも声が届きます。
15年ぶりにびわ湖ホールステージに立った天華さんも、アカペラで大ホール全体に響きわたる生歌を披露してくれました。
歌唱の様子は、ぜひ動画でご覧ください!
びわ湖ホールの舞台がすごいと言われるのは、音の響きだけではありません。
スムーズな舞台転換を可能にする仕掛けもすごいんです。
そのひとつが「周り盆」。直径16mの巨大な回転床で、舞台上の風景を瞬時に変えることができます。
さらに、18m×18mの舞台床が奥や上手、下手、地下の奈落へ移動可能な「4面舞台」と呼ばれる仕組みも。
主舞台・奥舞台・両袖に同じ広さの舞台があり、シーンごとに舞台上の景色を一瞬で切り替えられるため、観客を物語の世界へ引き込みます。
小ホールや楽屋で驚きの事実が発覚!
大ホールを見学した後は、小ホールや普段は公開されていない楽屋、搬入口も案内してもらいました。
楽屋は大小合わせて16部屋。オペラの演目だと出演者が70人を越えることもあって、それでも足りないこともあるのだとか。
通路もドレスを着たままでもすれ違いやすいよう、広く設計されています。
そして、案内していただく中で驚いたのが、小ホールのステージ位置。
実は、琵琶湖の湖面よりも低い場所に設計されているのだそう!そんな場所にいるとは想像もしておらず、湖のすぐそばにいることを改めて実感しました。
滋賀のランドマーク、びわ湖ホール
びわ湖ホールの外観は、その特徴的な形が印象的です。
設計時は帆船をイメージしたようですが、湖畔に羽を休める白鳥や、貝殻など、見る人によってさまざまなイメージができるのもびわ湖ホールの魅力。
これからも滋賀のランドマークとして、長年愛される施設となることでしょう。
びわ湖ホールの魅力をあらためて感じた今回の見学。
「滋賀に育ててもらったと思ってるので、これからは滋賀に恩返しができれば」と天華さんは語ってくれました。
滋賀が世界に誇る芸術劇場「びわ湖ホール」、その舞台にもいつか戻ってきてほしいですね!
Web滋賀プラスワン動画全編では、貴重な歌唱シーンも登場!
動画では、天華えまさんが15年ぶりの舞台で熱唱する一幕もあるので、ぜひチェックしてみてください!