【頓宮茶寮(とんぐうさりょう)/滋賀県甲賀市】
香港の催事で誕生したという「炭酸抹茶」に
濃厚すぎる「ほうじ茶テリーヌ」まで。
滋賀県最大級の茶産地「土山」に
日本茶カフェがオープンしました!
お店を営むのは、創業150年を迎えたお茶の卸問屋「丸安茶業」。
たくさんのお茶を扱ってきた問屋が提案する
新しい日本茶の魅力とは?
日本茶発祥の地・滋賀の茶どころ「土山」
滋賀県甲賀市土山町を車で走っていると
延々と広がる茶畑を見かけます。
じつは、滋賀県は日本茶発祥の地と言われていて
そのなかでも土山町は江戸時代に発展した県内最大のお茶の産地なんです。
昼夜の寒暖差が大きい丘陵地がお茶の栽培に適していいて
風味豊かで深い味わいのお茶が育ちます。
そんな土山町の国道1号線沿いに店を構える
「丸安茶業」は、創業150年を迎えた製茶卸問屋。
小売店や飲食店に向けて、大量のお茶を卸す
いわば、お茶の目利きのプロです。
これまで培ってきた経験や知識を生かし
一般の人にも日本茶の奥深い魅力を知ってほしいと
150周年を機にお店をリニューアル。
お店の一画に『頓宮茶寮』というカフェスペースをオープンしました。
ちなみに「頓宮」というのはこのあたりの地名で
お伊勢参りに出かけた斎王の御旅所があることに由来しています。
そんな歴史ある地に誕生した日本茶カフェに期待が高まります!
コンセプトは「お茶をまるごと食べる」
注文したのは「ほうじ茶のテリーヌ」。
ほうじ茶の茶葉を粉砕して、極限まで生地に練り込んだ一品です。
ほうじ茶の香ばしさを感じる濃厚なテリーヌに
白餡とほうじ茶のペーストをかけていただきます!
一緒に頼んだドリンクは「炭酸抹茶」。
ありそうでなかった、シュワシュワとした抹茶ドリンクです。
香港にお茶の販売に行ったときに誕生したメニューなんだとか!
甘味が入っていないので、好みでガムシロップを加えて飲んでもOK。
抹茶の濃さを炭酸がいい具合に中和してくれる
夏にぴったりな爽やかなドリンクです。
他にも、チーズケーキやプリン、お茶ラテなど。
どれも茶葉がふんだんに使われていて、いい意味で濃い!
まさにお茶をまるごと食べてる感じ!!
それを可能にしているのが滋賀ならではのお茶づくりなんだとか。
中央に琵琶湖をたたえる滋賀県では
琵琶湖のの水を汚さないため厳しい基準下で農作物が育てられます。
それはお茶づくりでも同じ。
だから安心安全な茶葉を丸ごとあますことなく使えるんです。
これからの時期はかき氷などの季節限定メニューも登場予定!
楽しみすぎます!!
お店を訪れた人には、無料で土山茶の試飲も提供されます。
急須で淹れるお茶ってこんなに美味しかったんだと気づかされますよ。
お茶屋の敷居を下げたい
「びわ湖テラスなど県内のお店にもお茶を卸しているので
僕たちのお店の名前は知らなくても、お茶を飲んでもらう機会はあったかもしれません。
卸問屋はこれまで黒子的な役割でしたが、これからの先の時代は
表舞台にたって一緒にお茶をアピールしていく必要があると感じたんです」
と丸安茶業5代目の前野安治さん。
いままでお茶屋さんに入ることがなかった若い人にも
日本茶に触れてほしいから、抹茶やほうじ茶をベースにしたカフェメニューを提供しています。
「近所のおばあちゃんたちが孫世代と一緒に
お店に来てくれるようになったのが嬉しい」と話してくれました。
カフェの奥にはほうじ茶の焙煎所も併設。
注文したら、その場で茶葉を焙じて提供してくれます。
焙じたてお茶がその場で味わえるお店は、おそらく全国初!
7月から本格的に運用を開始するとのことで
この日はまだ使われていませんでしたが
始まったら店内がほうじ茶の香りに満たされることでしょう。
貴賓室と名付けられた部屋では
お茶の美味しい淹れ方や茶師体験のワークショップも開催予定。
滋賀の茶どころ土山に誕生した『頓宮茶寮』で
日本茶の新しい扉をひらいてみませんか?
(文・写真 しがトコ編集部)
『頓宮茶寮』の詳細情報
- 住所
- 滋賀県甲賀市土山町頓宮267
- 営業時間
- 10:00~17:00
- 定休日
- 不定休
- https://www.instagram.com/tongu_saryo/