カフェ・お店

“ふなずしラーメン”、”ふなずしカルボナーラ”とは!?JR能登川駅前『割烹かっぱ』で食べてきました!

【割烹かっぱ/滋賀県東近江市】

滋賀県民なら誰もが知っている“鮒ずし(ふなずし)”。
良くも悪くもその強烈な臭いで
話のネタに取り上げられることも多い、
滋賀ならではの郷土料理です。

そんな“鮒ずし”を使ったオリジナルメニューを
提供するお寿司屋さんがあるんだとか!

そのメニューとは「ラーメン」そして「カルボナーラ」!
お寿司屋さんなのに麺類!?
“鮒ずし”をどうアレンジしてるの?
っていうか、それって美味しいの??

ということで、しがトコ編集部で実際に食べに行ってきました。

「鮒ずしをちょっとだけ食べたい」を叶えてくれる割烹居酒屋

割烹かっぱ

鮒ずしメニューが提供されているというお店は
JR能登川駅から徒歩5分のところにある「割烹かっぱ」。

店舗内観

カウンター席が中心の、
いわゆる“まわらないお寿司屋さん”的な店内。

「割烹かっぱ」は、もともとは寿司をメインに営業していましたが
いまは主に割烹居酒屋として利用されることが多く
出張で滋賀にやってきたサラリーマンをもてなす場に使われることも多いそう。

店の裏には活けすもあって
カウンターの透明ケースの中には新鮮なネタが並んでいます。

鮒ずしメニュー表

もちろん、“鮒ずし”も提供しています。
喜ばしいことに、2切れから提供してくれるそうです。

どうやら、出張で県外から来た人や、
ちびちびとお酒を飲みたいお客さんから、
「ちょっとだけ鮒ずしを食べたい」というリクエストが多かったため、
2切れから提供するようになったそうです。

これが、とても好評だとか!

たしかに滋賀に初めて来た人をもてなす際とかに、
“鮒ずし”を食べてもらいたいと思うものの、
一尾で買うと“鮒ずし”ってけっこう値が張るんで、
注文するかどうか、悩むんですよねー。
しがトコ編集部では、よくあるシチュエーションだったりします。
なので、2切れで“鮒ずし”を提供してもらえるお店は、
それだけで重宝したいと思ってしまいます。

さて、前置きが長くなってしまいましたが
本題でもある「鮒ずしメニュー」を注文してみましょう。

“鮒ずし”未経験者が「鮒ずしカルボナーラ」に挑戦!

笑顔

今回、試食をしてくれるのは、
しがトコ編集部の片山さん。
滋賀育ちなものの、
今回が生まれて初めての“鮒ずし”体験だとか。
初めての“鮒ずし”。果たしてどうでしょう。

店主に話を聞くと、「鮒ずしラーメン」よりも
「鮒ずしカルボナーラ」の方が初心者向けだとか。

ということで、片山さんには
「鮒ずしカルボナーラ」を食べてもらいました!

鮒ずしカルボナーラ

パスタの上にのっているのは紛れもなく鮒ずしの切り身。

おそるおそる臭いをかいでみると・・・
「かつお節と鮒ずしが合わさった香りがするけど、意外と臭くなくて
食欲そそられる感じ!」

鮒ずしカルボナーラ トッピング

お皿の手前にトッピングされているのは、左から順に、
「大葉のにんにく醤油漬」「鮒ずしの飯(いい)」「柚子こしょう」。

「鮒ずしの飯」を知らない人のためにご説明しましょう。

“鮒ずし”は、鮒と、白米を発酵させて作ります。
その発酵した白米の部分を「鮒ずしの飯」と言います。

通は、“鮒ずし”よりも、「鮒ずしの飯」を好きだと言ったりしますが、
要するに、“鮒ずし”の一番臭い部分です(笑)。
でも、一番美味しい部分でもあるのです。
それをトッピングして食べる、カルボナーラ。
いよいよ“鮒ずし”初体験の片山さんが一口。

食べてる様子を恐る恐る見守る、大将。
どう?美味しい??

笑顔

「うん!和風な感じが強いカルボナーラ!おいしい!
“鮒ずし”ってこんな感じならいけるかも!」

“鮒ずし”は、発酵させて作るもの。言うなれば和のチーズ。
そう考えれば、カルボナーラとの組み合わせはアリですね!

初“鮒ずし”に少し緊張していた片山さんにも自然と笑顔がこぼれます。
トッピングの大葉との組み合わせも気に入ったみたい。
切り身は、ちょっとパンチが強かったようですが、
わいわい言いながら、美味しく完食しました。

ラーメン好きにこそ食べてほしい!本格的な「鮒ずしラーメン」

鮒ずしラーメン

こちらは、カルボナーラよりも
“鮒ずし度”が高いという「鮒ずしラーメン」。
ラーメンには、半熟味玉にネギ、かつお節、海苔、水菜、
そしてもちろん、“鮒ずし”がトッピングされてます。
スープは、魚介の風味を感じるまろやかなお味。
かつお出汁をベースに、“鮒ずし”と白味噌・豆乳で整えられ、
しつこくなくって女性にもオススメ!

飯(いい)

ラーメンにも、調味料が付いてきます。
左から「柚子こしょう」と「鮒ずしの飯」。

この「鮒ずしの飯」をスープに混ぜることで、
ラーメンの“鮒ずし度”は、どんどん高くなります。
さらに、ラーメン上にトッピングされてる“鮒ずし”切り身を、
スープに浸して食せば、“鮒ずし度”はマックスに!

でも、「臭い」という感じではなく、
スープとして美味しいし、甘い。

そう言えば“鮒ずし”って、お茶漬けにしても美味しいので、
温かいスープに溶かすことで、
美味しくなるのは当たり前なのかもしれません。

編集部でも試食しましたが、
まさにあとひく旨さ!

なんでしょう、これは“ネタ”として食べるものではなく、
「ラーメン好き」を名乗る人にこそ、マジメに食べてもらいたい!
スープと麺の、このバランス!
そして滋賀でしか作れないこの味!
まさに「ご当地ラーメン」とは、このことじゃないですか!

気軽に鮒ずしを食べてもらいたくて

大将の川島さん

鮒ずしメニューに大満足しているふたりの様子を
嬉しそうに見つめていたのは、大将の川島清司さん。

「じつはね、お店で出せるレベルにまで仕上げるには、
けっこう時間がかかったんですよ。
何度も何度も試作して、ようやく出来たメニューなんですよ」。

“鮒ずし”は食べ残すところがないと言われるほど
頭から尾まで丸ごと食べられます。
しかし、お店で提供する際には、頭や飯がどうしても残ってしまう。

それなら、残った部分を活用しながら、
もっと気軽に、もっと手軽に“鮒ずし”に触れてもらえないか?と考えたのが、
メニュー開発のきっかけだったそう。

ラーメンのつゆ

ラーメンも、カルボナーラも、味の決め手になっているのは
「鮒ずしの飯」に、味噌やみりん、酒などを加えて再発酵させた
お店特製の“鮒ずしのベース”。

再発酵によって酸味がマイルドに、
そして、旨味がぎゅっと凝縮されたのだとか。

そこには、寿司屋ならではのこだわりと、
強い想いがありました。

カウンターに立つ川島さん

「私は“鮒ずし”が大好きなんですよ。
でも、若い人や女性の方には、苦手な人が多いですよね。
ウチも家内や子どもたちは、全然食べてくれなくてね。

でも、ラーメンやカルボナーラなら、
食べてみようと思う人もけっこういるんです。
やっぱり、美味しく“鮒ずし”を食べてもらいたいんですよ」

その想いの通り、最近では、若い人や女性の方の来店も増え、
友だちとシェアしながら両方食べていく人もいるんだとか。

“鮒ずし”は健康や美容効果も実証されている発酵食品。
最近では自宅で漬ける人も減り、
滋賀県で暮らす人でも、口にする機会はどんどん減っています。

どうしても酒の肴になりがちな“鮒ずし”ですが、
それ以外の楽しみ方として、ラーメンやカルボナーラなら、
気軽に誰でも“鮒ずし”が味わえます。

滋賀ならではの郷土料理“鮒ずし”。
その伝統を“守る”だけでなく、新しいチャレンジに変えることで、
次代の魅力になっていくかもしれませんね。

『割烹かっぱ』は、本格的な割烹居酒屋でありながら、
誰でも手軽に楽しめるお店。
ぜひ、新しい“鮒ずし”体験してみてくださいね!

<取材・文:しがトコ編集部 /モデル:片山紀香 /撮影・編集:林正隆(しがトコ代表)>

記事公開日:2019年4月24日/最終更新日:2021年6月14日

「割烹かっぱ」を地図でみる

JR琵琶湖線「能登川駅」から徒歩5分

割烹かっぱ

→大きい地図で見る

「割烹かっぱ」の店舗情報

住所
〒521-1221 滋賀県東近江市垣見町1320
→地図
電話番号
0748-42-5600
定休日
月曜日
営業時間
11:30~14:00・17:00~23:00
しがトコ採用情報

関連記事

  1. 波音のそばで過ごす“焚き火カフェ”。非日常感たっぷりの「びわ湖時…
  2. 比叡山をバックにゆったりできる小さな隠れ家カフェ『osanpo-…
  3. 夏限定バーベキュー!湖畔ホテルのプールサイドで“近江牛”をゆった…
  4. 琵琶湖の旨さに感動!漁師が営む贅沢旅館『舟倉』
  5. レトロ喫茶から絶景カフェまで!滋賀・大津で立ち寄りたいカフェ5選…
  6. ストア内観 地元メディアが発掘する“素の長浜”が揃ったアンテナショップ『長浜…
  7. 和ばらのブーケ(ローズファームケイジ) ローズファームケイジの和ばら
  8. 目指すはオール地元産!彦根初のクラフトビール「彦根麦酒」が誕生
滋賀を自慢したくなるカレンダー2025 ご予約受付中 ローカルから地域の魅力を編集する仕事 正社員・パート・アルバイト 採用募集情報
PAGE TOP