カフェ・お店

雑木林の中にある本の世界へと繋がる扉。『むあ文庫』が10年ぶりにリニューアルオープン!

【むあ文庫/滋賀県大津市】

雑木林の中にある小さな小屋には、絵本や本がぎっしり!
10年間お休みしていた『むあ文庫』がこの春に
リニューアルオープンしました。

滋賀県大津市坂本にある日吉大社のほど近く。
大宮川沿いを歩き、静かな住宅街の細い道を進んでいくと、
小さな看板が見えてきました。

ご両親が25年前に子ども達や近所の方のために
解放していた小さな文庫。長女である岸本麦さんは
「おとなになった今こそ必要な場所」として、
『むあ文庫』に新しい息を吹き込みました。

まるで絵本の世界!時間を忘れて長居したくなる小さな文庫

カフェと文庫外観

手入れの行き届いた雑木林の中には2棟の建物が。
奥に見える小さな小屋が文庫。
手前のグリーンの扉はカフェへの入り口です。

文庫の扉

小さな雑木林を抜けて、わくわくしながら文庫の扉を開きます!

文庫の内部

コンパクトな空間の両サイドに、ぎっしりと並ぶ本に圧倒されます。
子ども向けから、大人向けまで幅広く用意された本の数々がずらり。

おすすめの書棚
こちらの文庫は、カフェでワンオーダーした方のみ利用できます。
この空間でじっくり読書はもちろん、カフェに持って行って
お茶やお菓子を片手にゆったりとした空間で読むことも可能です。

「どっさり両手いっぱいに本を抱えて
カフェに戻ってこられる方もいるんですよ」
と店主の麦さんが笑顔で教えてくれました。

物語の世界がカフェの中にも!本好きならではの空間

アンティーク調の内装
落ち着いた雰囲気のカフェ空間。
小さな街灯のランプ、拾ってきた鳥の羽や、
アンティークの鍵など、よく見てみると
店内に散りばめられたアイテムは、
そこに隠された物語を想像して楽しめるものばかり!

机の上のおすすめ本
テーブルの上には、季節ごとのテーマに合わせた
おすすめの本も置かれています。

素敵な店内に見惚れていると、店主の岸本麦さんが
おすすめの紅茶とケーキを用意してくれました。

手づくり梅ジャムのチーズケーキ
手作りの『梅ジャムのチーズケーキ』。
梅ジャムは、庭で採れた梅で作ったそうで、
優しい甘みと程よい酸味がチーズケーキを引きたてます。

紅茶とティーポット
丁寧にいれられたおすすめの紅茶と、
その横に並ぶ焼き菓子にもじつは秘密が。

つまみやすい大きさの焼き菓子
膳所にある『料理教室トントンスタジオ』さんと
一緒に作ったオリジナルの焼き菓子で、
「本を読みながら片手でつまんでもらえるように、
形を色々と考えていただきました!」
と麦さんが楽しそうに教えてくれました。

確かにつまみやすい!!

テーマによって変わる、店内のディスプレイにも注目

季節のテーマ

ふと顔をあげると、
壁に気になる言葉が掲げられていました。
これ、じつはシーズンごとに変わる
カフェのBOOKテーマなんだそう。

カウンター

なぜ『閉じない物語』なのか?
その質問に店主の麦さんはこう答えてくれました。

「人生や、この場所、本、どれもずっと終わることがない
『閉じない物語』なんですよね。
読んだ人の心の中で物語は続いていくし、
本の中だけではなく、外の世界と繋がって
物語はどこまでも広がっていく。
人の命もこの場所もある限り続いていく」
10年ぶりにお店をリニューアルすると決めて、
このテーマを選んだのだと教えてくれました。

10年ぶりのオープン。自分の“原点”を“今の自分らしい”場所へ。

文庫と雑木林
『むあ文庫』は、25年前に麦さんのご両親がオープンしました。
児童文学を専攻していたお父様が集めた約4,000冊の蔵書を
近所のお子さん達にも読んでもらいたい、
という想いで毎月第2土曜日のみ開放したのが始まりです。

『むあ文庫』という名前は長女の麦さんの“む”、
次女の暁(あき)さんの“あ”、二人の娘の名前から
一文字ずつとってつけました。

麦さんと暁さん、近所の子ども達も大きくなり、
管理も大変になってきたということで、10年前に閉鎖。

自分の原点でもある、本がぎっしり詰まった思い出の場所が
どんどん寂れていく様子は、麦さんの心にずっと引っかかっていたそうです。
京都に住んでいた麦さんでしたが、人生の転機を迎え、
この場所をリニューアルオープンすることを決意!

この地に戻ってきてオープン準備を始めますが、
「せっかくだから、今の自分に必要な、
今の自分だからできる空間を作ろう」と
試行錯誤しながら進めていきます。

語る麦さん

「“豊かな時間”をここで過ごしてもらいたいですね。
日常から少し離れて、本の世界と繋がるきっかけになれたら嬉しいです」
と一言ずつ、丁寧に紡ぎだす麦さんの言葉は、
すっと心に届きます。

9月には新しいテーマに変わるそうで、
次のテーマが何になるのか、そのテーマにあわせた
おすすめがどんな本なのか、今から楽しみです!

自然豊かな道を歩き、少しずつ扉へと近づくわくわく感を味わって!

『むあ文庫』へは細い路地を通り、
駐車場スペースもないため、車で訪れる際は
近隣のコインパーキングか、大宮川観光駐車場も近くて便利です。

大宮川

今回は大宮川観光駐車場に車を停め、
大宮川沿いを歩いて向かうと、耳に届くのは
川のせせらぎと鳥のさえずりだけ。

緑豊かな道をのんびり歩いていくと、少しずつ現実から離れ、
本の世界へ近づいて行くようなわくわく感を味わえます。

お店前の路地

営業日は土・日曜日のみなのでご注意くださいね。

この細い路地の先に、小さな雑木林と文庫への扉が待っています。
自分のためのご褒美に、『むあ文庫』で“豊かな時間”を
過ごしてみませんか?

記事公開日:2017年8月30日/最終更新日:2021年6月14日

『むあ文庫』を地図でみる

大宮川観光駐車場より徒歩約10分

むあ文庫

→大きい地図で見る

『むあ文庫』のデータ

住所
滋賀県大津市坂本6丁目2-33
→地図
電話番号
080-3111-5982
営業日
土曜日・日曜日のみ※臨時休業もあるため、公式サイトでご確認ください
営業時間
13:00~18:00
公式サイト
むあ文庫
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