イベント

失敗したらおばけになっちゃう!?近江鉄道の謎解きイベント『おばけ列車からの脱出』に乗車してきました!

【しがトコPR:近江鉄道 謎解きイベント『おばけ列車からの脱出』】

滋賀県の湖東地域の足として活躍し、
“ガチャコン”の愛称で親しまれている近江鉄道。

しかしこの近江鉄道には、
お盆の時期にまつわるある噂が存在しました。

「お盆の時期に近江鉄道に乗ると、
いつの間にか“おばけの列車”に乗っている」と。

しかもナゾを解かないと、その列車から出ることはできないと――

乗車したのは、行き先不明の“ミステリートレイン”

お盆が迫ったある夏の日、私たちは近江鉄道の
とある乗車イベントを取材するため、彦根駅にやってきていました。

今回取材したイベントは、
電車に乗りながら近江鉄道にまつわるクイズに答え、
豪華賞品獲得を目指すというクイズラリーです。

しかもイベントのために用意されたのは、行き先不明の特別列車!
クイズ好きの人も、電車好きの人も、それぞれ期待に胸を膨らませます。

諸注意が終わり、私たちは特別列車が待つホームへと続く
階段を下りていきました。

しかし、そのノスタルジーな雰囲気の階段がどことなく、
ホームではなく別の世界へと通じていそうにみえたのは、
思い過ごしだったのでしょうか。

楽しいクイズラリーに出発!のはずが…

ホームにやってきた特別列車に乗って出発を待っていると、
近江鉄道のゆるキャラ“駅長がちゃこん”が
サプライズで見送りにきてくれるという一幕も!

車内の盛り上がりが最高潮になる中、
特別列車は定刻通りに出発しました。

快晴の空の下、がたん、ごとん、とのんびり走る列車の中で、
早速近江鉄道に関するクイズも始まります。

外は立っているだけで汗をかくような暑さですが、
冷房がきいた車内は快適そのもの。
うきうきしてきた私も、取材そっちのけで
クイズにチャレンジしようと鉛筆を手にします。

それにしても、冷房がききすぎているせいでしょうか。
さっきから妙に背中がヒンヤリするような――

キキー!
……プツンッ!!

……え?
順調に走っていた電車が突然停車し、車内灯も消えました!

緊急事態にスタッフが外に連絡を取ろうとしますが、
通信がつながらないどころかドアも開きません。

ざわざわと参加者たちが不安になっていた時でした。

ザザザ……、と勝手に車内放送のスイッチが入り、

「君たち、なんでおばけ列車に乗ってるドロ……?」

雑音まじりの、聞き覚えのない声が……!

声の主の名は“ドロ ”
……おばけです!

彼の説明によると、私たちはいつの間にか、
おばけ列車に乗ってしまったとのこと。

お盆の時期に近江鉄道に乗ると、
いつの間にかおばけの列車に乗っている――

あの噂は本当だったのです!

元の世界に戻るには、車内に散りばめられた“ナゾ”を解くこと。
しかも1時間以内に元の世界に帰らないと、
おばけになっちゃう!?

タイムリミットが迫る中、
果たして無事に人間の世界に戻れるのでしょうか――?

謎解き脱出ゲームの舞台は電車!

今回ご紹介しているのは、近江鉄道で開催中の
謎解き脱出ゲームイベント『おばけ列車からの脱出』です。

舞台はなんと、1編成まるまる貸し切った電車の中。
電車が舞台の謎解き脱出ゲームの開催は、滋賀県では初とのこと!

途中下車不可の電車の中という究極の密室空間で、
参加者たちは1チーム最大4人ごとにわかれ、
謎解きにチャレンジしていました。

開始15分ほどで中盤まで進んだ猛者も出始める一方、
私も謎解きにチャレンジしてみましたが、
序盤の問題の時点でとっかかりすらつかめませんでした。

そんな私と同じように謎解きが苦手な方や、
途中でどうしても行き詰ってしまったという方に向けて
用意されているのが、こちらのヒントブック。

問題ごとに解き方のヒントが書かれているので、
すいすい進めて物語の展開を楽しみたい、
謎解きをクリアする快感を味わいたいという方にもおすすめです!

私もヒントブックに目を通してからは、
それまで静止していた鉛筆を持つ手が嘘のように加速し、
ばんばん謎解きを突破していけました。

「あれ、これ1冊あれば最後まで余裕で解けるんじゃない?」

思わず私の口元に笑みが浮かびます。
残り時間はまだたっぷり。手には最強の指南書。

失敗するわけがありません。

失敗しちゃいました。

後半になるにつれて難易度が増していく謎の前に
順調だった手も止まり、謎を10問以上残した状態で時間切れ。

前日に夜なべして自作したお面を被り、
潔くおばけになって帰ってきた私を
駅長がちゃこんが慰めてくれました。

“憑きもの”を落とす、謎解きの魅力

知識を問われる一般的なクイズと違い、
謎解きに求められるのはひらめき。

単に問題文に目を向けていたり、
力まかせや勘に頼ろうとしたりしても、
絶対に正解に辿りつけないのが謎解きの難しいところ。

友人からの紹介で今回のイベントを知り、
甲賀市から来られた竹村さんご一家も、
「娘のひらめきに助けられながら進みました」と話されていました。

最終盤まで辿りつけたものの、結果は惜しくも時間切れ。

「あと3分あれば……」

そう悔しそうにされつつも、竹村さんご一家の表情は晴れやかでした。

ひらめきが求められるのが謎解きの難しいところですが、
見方を変えれば、ひらめきさえあれば老若男女問わず
楽しめるという魅力も謎解きにはあるのではないでしょうか。

自力で正解に辿りついた時の爽快感はもちろん。
わからなくて答えを教えてもらった時の、
靴紐を一気にほどいたような独特の心地よさも謎解きにはあって。

イベントが終わる頃には、
誰もがすっきりと”憑きもの“が落ちた気分。

そうしてまた明るい気持ちで「今度こそは」と
チャレンジしてみたくなるのも、謎解きの醍醐味かもしれませんね。

正解に辿りつくことだけが答えじゃない

イベントの後、近江鉄道とともに今回のイベントを主催された
株式会社いろあわせの代表取締役・北川雄士さんにお話を伺いました。

近江鉄道と協力し、駅や沿線の街を舞台にした
謎解きゲームを展開されてきた北川さんたちですが、
第3弾となる今回は「電車」そのものに着目したとのこと。

「電車の車内ってね、ネタの宝庫なんですよ。謎解きはもちろん、
その中で展開されるストーリーもぜひ楽しんでほしいです」

今回のイベントで感じた最大の魅力。
それは電車がただの謎解きの会場ではなかったこと。

イベント中は電車ならではの要素が盛りだくさんでしたし、
電車の中という独特な密室空間で展開されるストーリーに、
まるで私たちが物語の登場人物になったような心地でした。

謎解きだけではなく、雰囲気も、物語も楽しむ。

“正解に辿りつくことだけが答えじゃない”

また一つ、謎解きの醍醐味を知ることができた気がします。

近江鉄道の電車を舞台にした謎解き脱出ゲームイベント
『おばけ列車からの脱出』は、8月も11~13日の期間中、
それぞれ午前と午後の部に開催されます。

今年の夏はスリルと謎を味わえるおばけに列車に乗って、
“ヒヤリ”としませんか?

※8月中も炎天下が続くことが予想されます。
外出の際は水分や塩分などの補給を欠かさず、
駅長がちゃこんのようにこまめに休憩をとりましょう。

(文:結城 弘 写真:しがトコ編集部 編集:亀口美穂)

記事を書いた人
結城 弘/滋賀県出身。小説家・ライター。滋賀が舞台として登場する小説『二十世紀電氣目録』『モボモガ』を執筆。趣味は旅行、レトロ建築巡り、カメラ片手に散策、焚き火。旅先の地酒を味わいつつのんびり鉄道旅も好き。noteにて滋賀の話題や旅行記事を発信中。Twitter(@yhiroak

謎解きイベント『おばけ列車からの脱出』のデータ

集合場所
近江鉄道 彦根駅
開催期間
2023年8月11日~8月13日(各日2公演)
公式サイト
https://ohmi-nazotoki-railway.jp/2023/
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