カルチャー

キャンパスノートは滋賀生まれ!「コクヨ工業滋賀」の”地元推し文具”が誕生したワケ

【コクヨ工業滋賀/滋賀県愛知郡愛荘町】

学生時代に誰もがお世話になったキャンパスノート、
じつはそのほとんどが滋賀で作られているんです!

その生産を支える「国内最大級」の紙製品工場が
滋賀県愛荘町にある「コクヨ工業滋賀」。
ここでは、キャンパスノートだけでなく、
自社ブランドの製品として「びわこふせん」
「びわこテンプレート」「滋賀のお魚ヨシノート」などなど、
オリジナリティあふれるご当地文具を
次々と世に送り出しています。

そして今年、新たに誕生したのが、
滋賀の山をターゲットにした測量野帳!
ちょっとマニアックな商品を開発する「コクヨ工業滋賀」の
魅力に迫るべく、開発担当者さんを取材しました。

誰もが知っている「キャンパスノート」は滋賀で作られていた!

(工場外観

のどかな田園風景が広がるエリア、
滋賀県愛荘町にコクヨの滋賀工場があります。
この場所は、ちょうど日本のまん中あたりに位置するため、
もとは大阪で作った製品を全国に発送するための
倉庫として機能していたのだそう。

とはいえ、わざわざ出来上がった製品を滋賀まで運ぶよりも、
滋賀で作ってしまうほうが早い。そんな理由もあって、
この愛荘町に工場が新設されました。

キャンパスノート製造風景

滋賀県で製造されているのは、
コクヨの定番商品であるキャンパスノートやリングノート、
ルーズリーフ、複写伝票、コピー用紙などの紙製品。

キャンパスノートが積まれている様子

1年間で販売されるキャンパスノートは約1億冊で、
平積みで積み上げると、なんと富士山×約100個分の
高さに相当するのだそうです!

これは滋賀県民でもあまり知らない
トリビアではないでしょうか。

滋賀愛あふれる「びわこ文具」シリーズ

ReEDENのブランドイメージ

そんなコクヨ工業滋賀が、「ヨシでびわ湖を楽園に戻そう」
という願いを込めて立ち上げたのが、びわ湖の環境保全・維持を目的とした
オリジナルブランド「ReEDEN(リエデン)」です。

びわこ文具

中でも「びわこ文具」シリーズには、
びわ湖の形をした「びわこクリップ」や
引き出すとびわ湖の魚が次々出てくる「びわこマスキングテープ」、
いつでもどこでもびわ湖がすらすら描ける「びわこテンプレート」など、
熱すぎる滋賀愛が詰まった商品がたくさん!

測量野帳ファン“ヤチョラー”にも人気の文具

ロクブンノイチ野帳の表紙

新商品の開発も絶えず行われていて、
例えば、研究者さんの声から誕生したのが
こちらの「ロクブンノイチ野帳」。

職業柄、野外などの現地調査で、
立ちながらメモをとることが多いため、
コクヨの測量野帳なら、厚みのある表紙がバインダーのようにしっかりと
中紙を支えてくれるので、スムーズにメモもとれる。
そのため、フィールドワークに
「測量野帳を愛用している」という声も多かったのだそう。
そんな声から生まれた「ロクブンノイチ野帳」は、
琵琶湖博物館の学芸員さんとコラボして誕生したもの。

ロクブンノイチ野帳の見返し

びわ湖が滋賀県の約6分の1を占めることから名付けられ、
見返し部分にびわ湖のヨシ紙を使用。
びわ湖の面積や湖底断面図まで載っているという
こちらも愛のこもった1冊です!

コクヨの測量野帳

ちなみに測量野帳とはコクヨのロングセラー商品で、
1959年に発売された測量士のためのミニノート。
外で立ったまま筆記できる硬い表紙に、
40枚綴じのボリュームながら厚さ6ミリ程度という
スリムなサイズ感が特徴です。

野外でのスケッチやスケジュール管理など幅広く活用できて、
全国には“ヤチョラー”と呼ばれる測量野帳ファンがたくさんいるのだとか!

最新のご当地文具は滋賀の”山”がテーマ

手に持ったニブンノイチ野帳

そして2022年1月24日、新たにご当地文具として誕生したのが
こちらの「ニブンノイチ野帳」です。

琵琶湖のつぎは”山”がテーマ?
その開発についてお話を伺うべく、
コクヨ工業滋賀の開発担当者さんにオンラインで取材しました。

切り株の上のニブンノイチ野帳

「滋賀県の森林政策課の方から、
『びわ湖は滋賀の6分の1だけど、森林は2分の1もあるんですよ!』と
教えていただいて、すごい!と思ったのが開発のきっかけです。
そもそもびわ湖の水は、山に降った雨が川に流れて
びわ湖に注いだものです。
びわ湖と山はつながっているんだなと考えて、
びわ湖の野帳があるなら、山バージョンも作ろう!と決めました」

ニブンノイチ野帳2冊

表紙には森林をイメージするグリーンのクロス表装、
見返し部分には今回もヨシ紙を使用。
滋賀の森林に関する情報や、森林や水を感じる
滋賀の見どころマップが掲載されています。

ニブンノイチ野帳見返し

山をテーマにしたニブンノイチ野帳、
そもそもどんな使い方をすれば良いのでしょうか。
おすすめの使い方を担当者さんにお伺いすると…

「見返し部分に滋賀県の山と滝のマップや
森林の豆知識、登山の心得などを記載しているので
ぜひ登山日記や、登山計画などに使っていただければと思います」
と答えてくださいました。

ニブンノイチ野帳使用例

「社内には“山ガール”ならぬ“山おじさん”がいっぱいいて、
評判は上々です。実はうちの父も山好きで、
私も幼いころ『お出かけいくで〜』と騙されては
しょっちゅう山に連れて行かれたんですよ!」

伊吹山頂

と笑いながら、幼いころ伊吹山に登った時の写真を
見せてくださいました!
さらりと紹介しちゃっていますが、この写真を見るだけでも
コクヨ担当者さんの山への熱い想いが溢れ出ていますね(笑)。
幼少期の写真まで持ち出してくる本気ぶり…!

素敵な山の思い出があるからこそ、
山好きの心をつかむ商品が作れたのですね。

山に出かけてみよう!

やまのおっ山

表紙に箔押しされているのは、
滋賀県が取り組んでいる「やまの健康」推進プロジェクト
イメージキャラクター「やまのおっ山(さん)」とのこと。

「やまの健康」推進プロジェクトとは、
山の魅力や、そこからとれる資源を活かして
農山村の活性化を図るプロジェクト。
森林資源の持つ多様な価値を事業活動に活用することで、
県民が自然と共生する健康で幸せな暮らしを目指す
という考えにコクヨ工業滋賀が賛同し、
ニブンノイチ野帳が生まれました。

スケッチ

ニブンノイチ野帳は、
コクヨ工業滋賀直営の情報・通販サイト「となりのひきだし」のほか、
こちらの取扱店でも販売中!

木とニブンノイチ野帳

それにしても「滋賀の2分の1は森林」という事実は驚きでした。
それってつまり「山を知らないのは、滋賀の半分を知らない」
ということになるのでは!?
この機会にぜひ、ニブンノイチ野帳を片手に
山に出かけてみてはいかがでしょう!

(文:林由佳里 写真・画像提供:株式会社コクヨ工業滋賀)

「コクヨ工業滋賀」を地図でみる

湖東三山スマートICより2分

コクヨ工業滋賀

→大きい地図で見る

『コクヨ工業滋賀』の情報

住所
滋賀県愛知郡愛荘町上蚊野312 【→地図】
電話番号
0749-37-3611
公式サイト
コクヨ工業滋賀
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