カルチャー

全国でダントツ1位!「環境こだわり農業」トップを走る”滋賀のじつはスゴイ”を取材しました

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【近江米新品種プロジェクト#03】

環境への意識の高さが、実は全国トップの滋賀県。
琵琶湖に流れ込む水環境を守るため、
さまざまな試行錯誤と歴史を積み重ねて、
気がつけば“環境先進県”のトップランナーに!
なかでも「環境こだわり農業」の普及率は、全国でもダントツです。
そこには、自然環境や食の安全を大切にする“農家さんの高い意識”
を応援する仕組みづくりがありました。

【お知らせ】 新しいお米の名前を募集中です

近江米

じつは“環境にやさしい農業”の取組が全国1位の滋賀県。
2024年には、新しい近江米が誕生します!
もちろん新品種も、全量が環境にこだわった作り方。
その新しいお米の名前を、現在、募集中です。

「みずかがみ」や「秋の詩」など、
滋賀独自の品種は、滋賀の美しい風景や
環境を連想させる名前でもあります。

この美しい田園風景を守るための、新しい近江米。
ぜひ、お米の名前を一緒に考えませんか?
*応募締切:2022年11月13日(日)23:59まで

突出したグラフに見える環境意識

環境こだわり農業割合のグラフ
まずはこのグラフにご注目。
どこよりも高くのびているのが滋賀県、全国1位なんです。
実はこのグラフ、全国の農地のうち、農薬や化学肥料を
通常の半分以下に減らした農業をしている割合を調べたもの。

「滋賀県は、環境や健康に配慮した農業に取り組む農地の割合が、
群を抜いて多いんです」と話す滋賀県農政水産部、
みらいの農業振興課の森野真さん。

森野さん

この森野さんが、今回の突出したグラフのきっかけとなる
仕組みづくりを始めた影の立役者。
「環境農業直接支払」制度づくりに尽力したひとりです。
それは農薬・化学肥料の使用を半減させるために増えた費用を
県が負担するという制度でした。

環境農業直接支払

“環境こだわり農産物”は農薬・化学肥料の使用を半減させる分、
大幅な手間とコストがかかります。農薬はあまり使いたくない。
でも使わなければ、農家の負担が増えるばかり…。
そんな悪循環から脱却する策として
農業大国のヨーロッパで実施されていた制度をヒントに
2004年「環境農業直接支払」の制度が誕生しました。

農家さんの負担を減らすために、滋賀県が
かかった費用の一部を負担するのです。

滋賀県が独自に作った制度が、いまや国の制度に!

稲穂

この制度は2015年には日本全国で導入され
費用を国が負担する制度として全国に浸透していますが、
国の制度がなかったそれまでのほぼ10年間、
滋賀県では県の負担で運用してきました。

この地道な動きに国が注目し、
晴れて2015年から法制化されたというワケです。

滋賀県が独自で作った制度が、いまや日本の制度に!

環境先進県であり、農業先進県としてもトップを走り続ける滋賀県。
実はスゴイ努力が、最初にご覧いただいた
“あのグラフ”に全国ダントツ1位として象徴されています。

農水省の基準よりも高い!「環境こだわり農産物」とは?

環境こだわり農産物
(写真提供 滋賀県)

突然ですが、みなさんはこのマークご存知でしょうか?
県内のスーパーやお米の販売所などで目にした方もいるのでは。
実は、これ県が認証した「環境こだわり農産物」だけが
つけることのできるマーク。2001年からスタートしました。

その認証基準の基となるものがこちら

①農薬の使用回数や化学肥料の使用量を
通常の半分以下に減らして作った農産物

②生産者、栽培方法などの情報を記載する

③泥水を流さないなど琵琶湖の環境にやさしい技術で栽培する

①②の認証基準は、農林水産省では「特別栽培農産物」として認証しています。
しかし、最後の③は滋賀県独自の基準。ここがクリアできなければ、
認証マークをつけることができない!という、
滋賀県では、農林水産省の基準よりも高い基準が設定がされています。

ちなみに、2013年にデビューした近江米のブランド「みずかがみ」には、
全品このマークが付いています!
「みずかがみ」は”環境こだわり農業でつくる”という
高い基準が義務づけられているのだそう!
近江米のブランドの中でも人気の高い「みずかがみ」。
おいしさの秘密はこうしたところにあるのかもしれません。

あなたが普段買っているお米や野菜も、
じつは「環境こだわり農産物」かも!
スーパーで、道の駅で、このマークを見つけたら、
滋賀県の農業へのこだわりを感じてみてください。

琵琶湖は、環境をうつす鏡

赤潮が発生したびわ湖
(写真提供 滋賀県)

なぜ、全国でもトップレベルに環境への配慮が進んでいるのか?
そのきっかけは、琵琶湖の赤潮問題にありました。
1977年、琵琶湖が真っ赤に染まりました。
悪臭を放つプランクトンが大発生し、
その原因の1つが合成洗剤に含まれているリンでした。

琵琶湖に流れ込む窒素やリンの量を減らすため、
さまざまな規制が設けられました。
農業分野では、農薬や化学肥料をできるだけ減らすこと、
代かき時に田んぼから出る泥水を琵琶湖に流さないようにすることなどが
義務づけられました。

話す森野さん

「ほかの県だったら問題なく使えるような肥料や農薬も、
滋賀県では琵琶湖の水が汚染されるリスクに配慮して使わない。
滋賀県の農家の大部分で、昔からそういう意識が根付いていたと思います」
つまり、琵琶湖があったから、滋賀県は環境先進県になったのです。

この先に目指す「オーガニック農業」

滋賀県の水田

滋賀県や、農家の人たちの努力の結果、
“琵琶湖を汚さない農業”はすっかり浸透し、
2021年現在、滋賀県の水稲の作付面積の44%で
「環境こだわり米」が育てられています。
そして現在、次なるステップとして滋賀県が取り組んでいるのは、
化学農薬・化学肥料を一切使わない「オーガニック農業の推進」です。

収穫期の稲穂

オーガニック農業に取り組んでいる農地の実面積は、
滋賀県は全国で5位以内にランクイン。
「次なる目標は『オーガニック農業日本一の県』。オーガニックといえば
滋賀県と全国に認識されるようになれば、
滋賀の農業のさらなる発展につながると信じています」と森野さん。

オーガニックこしひかりのパッケージ

こちらは、2020年から滋賀県内の一部の量販店で販売されている
オーガニック近江米のパッケージ。
滋賀県では2019年に、大手量販店で販売する仕組みをつくり、
2020年には約2トンを販売。オーガニック米の産地化を推進しています。
2024年にデビューが決まっている近江米新品種も、
一部はオーガニック栽培される予定です。
オーガニック近江米のこれからが見逃せません!

世界が認めた!滋賀の農林水産業が「世界農業遺産」に認定

エリ漁
(写真提供:滋賀県)

滋賀県では「環境こだわり農業」のほかにも、
必要な量だけを漁獲する伝統的な漁業「エリ漁」や、
多様な水源林保全の取組など、
古くから琵琶湖と共生しながら農林水産業が営まれてきました。

このような琵琶湖と共に発展してきた仕組みは、
「琵琶湖システム」として、2022年7月に
国連食糧農業機関(FAO)から「世界農業遺産」に認定されました。

「長年にわたって受け継がれてきた、滋賀県の農業の取り組みを、
世界が認めてくれました。これを機に、滋賀の農業を
多くの人に知ってもらい、支持してもらえるきっかけになれば」と森野さん。

滋賀県の農業はこんなにすごかった! そう知ると、自然へのやさしさにこだわって作られた
滋賀の農産物を食べながら、応援したくなりますね。

新しいお米の名前を募集中です

現在、2024年には、誕生する新しいお米の名前を、募集中です。
もちろん新品種も、全量が環境にこだわった作り方。
「みずかがみ」や「秋の詩」など、
滋賀独自の品種は、滋賀の美しい風景や
環境を連想させる名前でもあります。

この美しい田園風景を守るための、新しい近江米。
ぜひ、お米の名前を一緒に考えませんか?

*応募締切:2022年11月13日(日)23:59まで

(取材・文 しがトコ編集部)

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