【OZEN/滋賀県近江八幡市】
静かなたたずまいを残す、ヴォーリズ建築のカフェで
旬のフルーツたっぷりの贅沢パフェをいただく。
ここは、滋賀県近江八幡市を拠点に活躍した建築家
ウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計のお屋敷を
リノベーションしたカフェ『OZEN』の一室。
ヴォーリズが愛した町に残るカフェで
満ち足りたひとときが過ごせます。
ヴォーリズが愛した町・近江八幡に残る名建築
近江八幡市の旧市街地にある『OZEN』は
ヴォーリズ建築をリノベーションしたカフェ。
ここ近江八幡は、24歳で来日したヴォーリズが
その生涯のほとんどを過ごした場所で
市内にはヴォーリズ設計の建物が
いまだ数多く残されています。
現存するヴォーリズ建築の中に入って
その特別な空間を味わえるとあって
建築目当てに訪れる人も多いのだとか。
ヴォーリズといえば西洋建築を思い浮かべますが
こちらの建物は一見すると和の要素が強く
ヴォーリズ建築っぽくない印象も…。
中は一体どんな感じでしょう?
はやる気持ちをおさえつつ、
のれんをくぐって、さあ、入店です。
和と洋が融合した空間
玄関を入ったところは3畳の小上がり。
奥の丸い小窓がなんとも粋ですね。
この建物は1929年に個人宅として建てられたそう。
周囲の風情ある町並みとの調和も考えて
和テイスト多めにしたのかもしれません。
と、思ったら、そのすぐ隣には
洋館風の階段が。
和と洋が見事に共存しています!
とても絵になる階段ですが
2階は公開されていないので
見上げるだけで我慢。
そして、通されたお部屋は
応接室として使用されていた場所。
華美な贅沢さはないものの
素朴な魅力あふれる空間はヴォーリズならではの演出。
窓沿いのベンチも素敵です!
2間続きの和室もカフェスペースに。
テーブル席なのもありがたい!
穏やかな時間が流れる庭の緑を眺めながら
ゆっくりと過ごせそうです。
欄間のデザインが部屋ごとに違ったり
細部の装飾にまでヴォーリズらしさも散りばめられています。
と、建物を見ているだけでも大満足ですが
このカフェの楽しみ方はメニューにもあるんです!
フレッシュな果実が際立つ、優しい甘さのパフェ
旬のフルーツをたっぷり使ったパフェがお店の看板メニュー。
その時期に一番美味しい産地から取り寄せた果物を使っているそう。
この日はみずみずしい輝きを放つシャインマスカット!
シャインマスカットの果実を混ぜたジュレと
自家製のシャインマスカットのジェラートと
ミルクのジェラートが層になっています。
その上にホイップクリームとマスカットがたっぷり!
果実の美味しさを際立たせるため
クリームやジェラートの甘さは控えめにされているそう。
季節ごとにイチゴやマンゴー、メロン
黒イチジクなど希少な果物を使ったパフェも登場します。
何度、リピートしても飽きることはありません。
店外のテラス席ではかき氷も提供されています。
色鮮やかで、夏にぴったりの炭酸ドリンクなどもあるので
いろいろ楽しんでみてください。
お土産には芋スイーツ
店内では食べられませんが、
テイクアウト用の芋スイーツもあるんです。
じつは、東京では芋おやつ専門店『OZEN』として
2店舗オープンしてるのだとか。
敷地内の工房で手作りされた「芋けんぴ」や「大学芋」は
まち歩きのお供として店先で購入することもできます。
ベルを鳴らしてスタッフを呼んでくださいね!
五感で楽しんでほしい
建物やスイーツに目が奪われがちですが
飾られている食器や調度品などにもセンスが光ります。
この棚に飾られている器はすべてアンティークなんだとか。
じつは、このカフェのオーナーさんはアパレル業界の出身。
「好きな服を着ると気持ちが華やぐように、
美味しい果実をもっとおしゃれに楽しめたら」との思いで
五感でフルーツパフェが楽しめるようにと、
食器や茶器にもこだわって提供されています。
アパレルで培ったセンスが空間づくりにも生かされているんですね。
徒歩圏内に、同オーナーが営む
複合施設「月白(げっぱく)」もあるので
近江八幡のまち歩きがてら、一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか?
(取材・文・写真 しがトコ編集部)
『OZEN』の詳細情報
- 住所
- 滋賀県近江八幡市西末町10
- 定休日
- 火、水曜日(祝日の場合は翌木曜日)
- 営業時間
- 11:30~18:00
- 公式サイト
- https://www.ozenfruits.com/