【琵琶湖のアート:しぶき氷】
あまりの寒さで琵琶湖の波しぶきさえも凍った1月初旬。
琵琶湖が生み出す自然のアート「しぶき氷」が湖岸に出現し、
InstagramやFacebookなどでもたくさんの写真が投稿されました。
琵琶湖の波しぶきから生まれた「しぶき氷」の神秘的な世界、
その一部をインスタグラム #しがトコ タグの投稿よりご紹介いたします。
さまざまな琵琶湖の波しぶき
(写真 @mt.stone_)
1月8日、寒波と強風の影響で、琵琶湖の波は高くなり
水しぶきがあがりました。
その水が湖岸にある草木や石について、凍ってできたのが「しぶき氷」。
(写真 @nao_6480)
小さな石や短い草についた水しぶきは、可愛らしい「しぶき氷」に。
(写真 @takkuatta)
木の水滴がしたたりおちると、さんごのような奇妙なかたちに。
(写真 Shigefumi Kanao)
なんとも神秘的な氷の世界が広がります。
(写真 @mayumi.r.h)
小さなしぶき氷が光を浴びて輝き、
(写真 @koichi_k777)
水中木に滴り落ちる水が凍って、
独特のかたちを作り出します。
琵琶湖の「しぶき氷」とは?
こちらの「琵琶湖しぶき氷観察MAP」は、琵琶湖博物館の学芸員でもあり、
琵琶湖の生き物を研究する金尾滋史さんが
「しぶき氷」の発生エリアを調査するため個人的に立ち上げたFacebookグループ
『びわ湖しぶき氷祭り2021』の投稿情報をもとに作成。
よくみると、琵琶湖岸全域に見られるわけでなく、
ある一定のエリアに多いことがわかります。
金尾さんに聞いてみると、琵琶湖ならではの意外な理由がありました。
「このMAPを見ると、南湖北湖問わず東部に発達したしぶき氷がありますが、
やはり地面付近の石や植物までもが一面に凍るような現象は南湖に集中しているみたいですね。
人工湖岸(湖岸緑地)や水面上の岩などに波が当たって
水しぶきが起きやすいので、しぶき氷は、その一帯によくできているようです」。
砂浜などでは波が砂に吸収されてしまうため、
しぶきも少なく、逆に人工湖岸のような巨礫や岩場だと、
波がぶつかって水しぶきがあがりやすいのだそう。
MAPの「しぶき氷」が南湖に集中しているのは、
その一帯が人工湖岸だからという理由もありました。
「一方で、湖西側でも条件が整えばできるようですが、
木や草の枝につらら状になるものが中心で、あまり大きく発達せず、
地面などにできることは少ないこともわかってきました」と金尾さん。
とくに高島などの湖西側の情報が少ないとのことで、
こんな場所でしぶき氷を見たよ!というかたは『びわ湖しぶき氷祭り2021』に
情報を投稿してみてくださいね。「しぶき氷」の各地の情報が集まれば
琵琶湖の新たな一面がさらに見えてくるのかも!
みなさんがこの冬、目にした「しぶき氷」の感動を
『びわ湖しぶき氷祭り2021』に投稿して教えてください。
『びわ湖しぶき氷祭り2021』
投稿はこちらから
※Facebookグループに参加した後
①しぶき氷の撮影日時②撮影場所③お名前(またはペンネーム)
とともに「しぶき氷」の情報を投稿してくださいね。
また、インスタグラムでの投稿でもOKです。
①〜③を明記し、#びわ湖しぶき氷祭り2021 のハッシュタグをつけてご投稿ください。
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